暮らし
消費経済ジャーナリスト・松崎のり子氏インタビュー

ダイソー、セリア、キャンドゥ……100円ショップで損しない買い方を、消費経済ジャーナリストが指南

2018/09/01 16:00
松崎のり子(消費経済ジャーナリスト)
「ザ・ダイソー」公式サイトより

 食品、雑貨、日用品など……さまざまな商品を取り扱う100円ショップ。ダイソー、セリア、キャンドゥなどが、家や会社の近くにあり、「よく行っている」という人も少なくないだろう。商品の中には、とても100円という安価に思えない商品もあり、100円ショップを賢く利用すれば生活の強い味方となることは間違いない。しかし、ネット上では、「ついつい、いらないものまで買ってしまった」「同じ商品がドラックストアで100円以下だった」「すぐに壊れてしまい、使えなかった」など、“買って損をしてしまった人”も見受けられる。

一見なんでもお得に感じてしまうが、買い方によっては損をしてしまう可能性がある100円ショップ。では、損をしないためにはどうすればいいのか?

そんな疑問を解消すべく、今回『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)『3足1000円の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)などの著者である、消費経済ジャーナリストの松崎のり子氏にお話を伺った。

「100円=安い」という思い込みが損を招く

「レタスクラブ」(KADOKAWA)「ESSE」(扶桑社)など、生活情報誌の編集者として、20年以上もの間マネー記事を担当していたという松崎氏。現在は消費経済ジャーナリストとして、貯蓄・節約などのアドバイスを行っている。そんな松崎氏によると、“100円ショップで損をする買い方をしている人”にはある特徴があるという。

「100円ショップは、文字通り大体の物が100円です。『100円は安い!』という刷り込みがあるせいか、一つひとつの商品に対して吟味せず、ある種“思考停止状態”で物を買ってしまう人は、ほかの店の方が安いものまで100円で購入してしまい、結果的に損をすることが少なくありません」

 確かに、「100円=安い」という方程式は、どの商品にも当てはまるものではない。松崎氏は「特に、食品は100円ショップ以外の方が安く買える場合がある」という。

「食品は、今やスーパーのプライベートブランドの方が安く買えることが多いです。同じ100円だとしても、コンビニなんかは、『税込で100円』の飲み物がありますが、100円ショップだと税抜なので108円。最近ではドラッグストアで扱うパスタソースやお菓子なども100円を切る商品が多いため、100円ショップで“ついでに”買ってしまうと、損ということになります」

 一方で、同じ食品でも、「使い方によっては得」になる商品もあるという。

「『ちょっとしか使わないもの』なら、使い切りサイズが売っている100円ショップの方がお得かもしれません。スーパーやコンビニなどでは内容量が多く高いものでも、100円ショップなら手軽に買えます。例えばスパイスや、ココナッツミルク、キヌアやチアシードなどのスーパーフードなども、実は売っているんですよ」

内容量が多い、または使う頻度が少ない商品は、使い切れずに賞味期限を迎えてしまうこともある。今冷蔵庫にあるもので、全然使っていないのに賞味期限が切れてしまっているものは、次からは100円ショップで買った方が賢明かもしれない。

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