カルチャー
インタビュー後編
ディズニーランド、“ブラック体質”の土壌は? 従業員が「夢の国に縛られる」という魔術
2018/08/31 19:00
――なのはなユニオンの活動の中で、ディズニーランドのゲストの反応などを感じることはありましたか?
鴨 パフォーマーが解雇された際に、舞浜駅周辺でビラ配りをしたのですが、これから来場するゲストたちから「ここで夢を壊すようなことはしないでほしい」と言われたことがあります。ただ、年間パスポートを持っているほどのディズニーファンの中には、「だんだん、ディズニーランドの良さが失われてきていることに不満がある」と、声をかけてくださった方もいましたね。ディズニーランドが大好きだからこそ「批判をするな」という方がいる一方で、ディズニーランドの良さを維持するために「従業員の労働環境を改善してあげてほしい」という方もいるんだ……と実感しました。
――今後どうすれば、従業員はもちろん、会社やゲストにとってもベストなディズニーランドになっていくと思いますか?
鴨 働いている人が、感じていること、思っていることを、もっと自由に話せる雰囲気をつくっていくべきだと思います。現状、ディズニーランドは、とても閉鎖的な環境で、「夢の国を大事にする=何も言わないこと」が当たり前になっていますが、それは時代に逆行しているし、その夢の国の守り方自体が、古臭いものになっていると気づいてほしい。夢は未来に向かうもの。一人ひとりが声を上げて、みんなで意識や環境を改善していってほしいと思います。働く人が心から笑顔で働けるようになってこそ、ゲストと夢の国を共有できるのではないでしょうか。
最終更新:2018/08/31 19:00