カルチャー
インタビュー【前編】
ディズニーランドで働く人の“ブラック”な実情――「パワハラ」「雇い止め」悪しき問題の数々
2018/08/30 19:00
子どもから大人まで、訪れる全ての人が魔法にかかると言われる「ディズニーランド」。夢の国として愛されるテーマパークだが、従業員にかけられた魔法は、“ヴィランズ”によるものだったかもしれない――。
今年7月、ディズニーランドで着ぐるみアクターをしてきた女性社員2人が、過重労働やパワハラで体調を崩したのは、運営会社のオリエンタルランドが安全配慮義務を怠ったためだとして、損害賠償を求める訴訟を起こした。オリエンタルランドは、もともと従業員の約8割が非正規雇用で、彼らが労働環境の改善を会社に訴えることすらままならない状態が続き、一部で「ブラック企業」と呼ばれることもあった。一方、昨年4月には、そんな非正規雇用従業員が、オリエンタルランドの労働組合OFS(Orientalland Friendship Society)に加入するという動きがあり、世間の注目を集めたが、果たしてその後、何らかの改善は見られたのだろうか?
これまでオリエンタルランドの非正規雇用従業員から、労働問題に関する相談を受け、改善・解決を図ってきた「労働組合なのはなユニオン」(オリエンタルランドユニオンの上部団体)の委員長・鴨桃代氏に“夢の国のブラックな実態”を聞いた。