「幼稚園の子と差が生まれる!!」保育園の“午睡”取りやめを訴えるのはモンペママなのか?
保育園は、「日中働いている両親に代わり育児を行う」という定義があるため、親の仕事が平日休みの時、子どもを在宅育児する必要がある。厳しい保育園の場合だと、親のシフトによって登園日が制限されるだけに、これもまた「小学校の生活リズムに順応できにくくなるのでは?」「基本的に週5日登園の幼稚児と差が生まれる」といった不満を生む。
公立の認可保育園に3歳になる息子を通わせている佐々木さん(仮名)は、パートタイムで週4日勤務している。「私は基本水曜日休みのため、保育園には、土日を除いた週4日しか登園させられないんです。夫はシフト制なので土曜もいないことがあるのに、水曜も土曜も子どもは保育園の預かりはNGで、『親がお休みの時には、自宅育児でお願いします』と言われます。銀行に勤めているママさんは、年に1回必ず、1週間ほどの休みを取らなければならず、それを知った園から、その間の登園を断られたと言っていました。親だって、好きで休んでいるわけではないのに……」と、困惑した表情を見せた。親の就労にかかわらず登園させることができる幼稚園とは違い、保育園によっては預かり保育の日数や時間などを制限される。
なお、認可保育園に1歳児と3歳児を預けながら、接客業をしている宮内さん(仮名)は、子どもへの影響以外に、こんな理由から、親の仕事で登園日が決められる保育園の制度に、不満を抱いているようだ。
「うちの園は厳しくて、月の初めにシフト表の提出をお願いされるんです。職場から出されているシフト表に、あらかじめ休みが書いてあるため、その日は子どもを登園させることができません。お迎え時間もシフト表にある時間から10分でも遅れると電話連絡をしなければならず、毎日のように電話しています。正直、子どもが2人もいると自分の時間がないので、平日休みの時には銀行に行ったり、美容院に行ったりというような自分の用事を済ませたいんです。以前、仕事が休みだった時に、子どもを黙って預けたことがあり、いつもより早く迎えに行ったら、保育士さんに『今日は、お仕事はどうだったんですか?』とやんわりと嫌味を言われて……。私のママ友が通っている園では、親が休みでも子どもを預かってくれるのに……」
このように、園の方針によっては、あらかじめ親の休みがわかっている場合は、自宅育児をお願いされる。佐々木さんは役所に対し、「週4回登園なのに、月額料金はおかしいって言いに行ったんです。時間制の保育園なら、週4回だと減額されるのにって。小学校は毎日登校するので、その準備のためにも、週5日登園に変えてくれと窓口で言ったのですが、『ルールですので』の一点張りでした。今から預かり保育がある幼稚園に転園するのは、子どもがかわいそうでできないので悩んでいます」。
午睡時間や登園日数などをめぐり、「うちの子はちゃんと小学校生活をスタートできるのか?」と戸惑う保育園ママは多い。子どもの中には、保育園での午睡に体が馴染んでしまったため、入学後もしばらくは昼休みに、机にうつ伏せで10分程度の睡眠を取る子どももいるそうだ。また週3~4という変則的な登園をしていた子どもは、小学校の週5登校が体力的につらく、最初のうちは苦戦するという。子どもがスムーズな小学校生活を送れるように、園での育児に意見を言うのも親は必要なのかもしれないが……。
(池守りぜね)