『半分、青い。』北川悦吏子、大河ドラマ登板の可能性! 朝ドラ脚本家の“お約束”とは
8月17日、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』の撮影が終了したと報じられた。朝ドラのクランクアップ取材は毎年恒例となっているが、今回は「非公開」。異例の対応だと報道されている。同局は非公開理由について、視聴者に物語に没頭してもらうためのネタバレ防止目的と、撮影が夜遅くに及んだためとしている。
だが、物語を生み出している張本人が、誰よりもその「没頭」を妨げているともいえるだろう。脚本家の北川悦吏子は、Twitterでの投稿で悪目立ちを続けている。
「オンエア後にセリフにダメ出ししたり、ミスした部分を述べた後、『現場、編集サイドも気がついたらよろしく!!あ、このカットいらないんでは?!とか』と業務連絡のような投稿をしたり、『みんな!オンエアが完璧なものとは思わないで!恐ろしく少人数で(私の実感)、寝る間もなく働き方改革ギリギリのところで、ものすごい物量1日で撮影して、ほぼほぼ、みなさん戦場状態で、屍一歩手前で、仕事してます。やさしく脳内補完を、お願いします』と視聴者に言い訳やお願いまで。さらには、『あれ、今後のストーリーの伏線にもなって来ます』などとネタバレしたり、『13日月曜から、神週始まります!』『明日、8.16 木曜日文春でも予告した通り、「半分、青い。」神回です。出来上がりが神でした』と自ら絶賛ツイート。こうした北川の振る舞いは、放送開始当初よりネット上で非難の的となっていましたが、本人が姿勢を変えることはありませんでした」(芸能ライター)
しかし、ドラマは残り1カ月半で終わりを迎えようとしている。一部視聴者からは安堵の声も聞こえてくるが、北川の今後の去就に関しては“ある説”がまことしやかに伝わってくる。それが、同局のもう1つの看板「大河ドラマ」登板の可能性だという。
「朝ドラを担当した脚本家が、数年後に大河のメインライターに“昇進”するパターンは多いのです。古くは、例えば『マー姉ちゃん』(1979年前期)を手がけた小山内美江子が4年後に『徳川家康』(83年)を、『おしん』(83年)の橋田寿賀子が、3年後に『いのち』(86年)を書いています。また、ジェームス三木は85 年に放送した『澪つくし』の大ヒットを受けて、2年後の87年に『独眼竜政宗』の脚本依頼が舞い込み、その際、朝ドラと大河の関連を雑誌のインタビューで答えています」(放送作家)
ここ20年ほどで見ても、その傾向は顕著だ。朝ドラ脚本家に大河のバトンが渡された事例を、ざっと列挙してみよう。
井上由美子:96年前期『ひまわり』→2001年『北条時宗』
大石静:00年後期『オードリー』→06年『功名が辻』
大森寿美男:03年後期『てるてる家族』→07年『風林火山』
小松江里子:07年前期『どんど晴れ』→09年『天地人』
藤本友紀:07年後期『ちりとてちん』→12年『平清盛』
山本むつみ:10年前期『ゲゲゲの女房』→13年『八重の桜』
森下佳子:13 年後期『ごちそうさん』→17年『おんな城主 直虎』
中園ミホ:14年前期『花子とアン』→18年『西郷どん』
これらでわかるのは、大河に昇進する脚本家は、朝ドラから早くて2年、遅くても6年以内に果たしていることだ。また、13年前期『あまちゃん』で多くの視聴者を虜にした宮藤官九郎は、来年の大河『いだてん~東京オリムピック噺~』を執筆している。
「もちろん、これは“頻繁に見られる”という程度のことで、全員がこの“栄転”にあてはまるわけではありません。例えば、岡田惠和は朝ドラを『ちゅらさん』(01年前期)『おひさま』(11年前期)『ひよっこ』(17年前期)と3作も担当しているのに、大河の執筆経験はない。逆に、三谷幸喜のように大河(04年『新選組!』、16年『真田丸』)だけというケースもあります」(前出・放送作家)
長尺ドラマのシナリオを書ける脚本家が少ないとされる中、NHKからすれば、半年間の朝ドラで鍛えられた力を、1年の大河で生かしてほしいと思うのは当然のこと。また脚本家から見ても、朝ドラで半年間積んできた経験と実力を、大河で試したいというのはプロとして自然な感情であろう。
つまり、今回半年間を走り終えた北川に、「数年後に大河を」と、声がかかってもおかしくはない。だが、今作におけるTwitterでの言動や、一部視聴者からのドラマ内容への疑問の声を察すると、大河の壮大なタイトルバックに「脚本・北川悦吏子」とクレジットするのは危険なことではないだろうか。
(村上春虎)