サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー大河ドラマ主演らしからぬ鈴木亮平 芸能 ドラマレビュー 『西郷どん』鈴木亮平が、近年の大河ドラマ主演らしからぬワケ 2018/04/16 21:00 NHKドラマレビュー大河ドラマ 『西郷どん』(NHK)公式サイトより 大河ドラマ『西郷どん』(NHK)は、上野公園に銅像が作られるほどの国民的英雄となった西郷隆盛こと西郷吉之助の生涯を描いたものだ。 脚本は『やまとなでしこ』(フジテレビ系)や『ハケンの品格』(日本テレビ系)、近年では『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)で知られる中園ミホ。90年代から活躍するヒットメーカーで、NHKでは連続テレビ小説『花子とアン』をヒットさせている。 中園脚本の魅力は、登場人物の行動がシンプルでわかりやすいところだ。大河ドラマ、特に幕末が舞台となると、描くべき時代背景や登場人物が多いため、どうしても物語が複雑になってしまう。うまくいけば、入り組んだ人間模様はそれ自体で面白くなるのだが、作り手側が状況やキャラクターを整理しきれていないと、どんどん物語がわかりにくくなってしまう。ここ数年の大河ドラマが、熱狂的なファンを生むマニアックな方向になっている一方、一般視聴者には敷居が高くなっているのは、このあたりのバランスがうまくいっていないからだろう。 対して、『西郷どん』は毎回見せたいものが明確だ。歴史モノとしての要素はやや控えめながら、中心は西郷吉之助と殿様・島津斉彬(渡辺謙)の主従関係で、西郷が見守る篤姫(北川景子)との恋愛未満の淡い関係や、大久保正助(利通、瑛太)との友情をピンポイントで濃密に描くことで、歴史に興味のない視聴者も人間ドラマとして楽しむことができる内容になっている。 その意味で、近年珍しい正攻法の大河ドラマなのだが、それが成立しているのは、やはり西郷を演じる鈴木亮平の力強い肉体があってのことだろう。 次のページ 近年の大河らしくない、男らしい肉体の鈴木 12次のページ Amazon 鈴木亮平 2018年 カレンダー 壁掛け B2 CL-303 関連記事 『アンナチュラル』井浦新が、星野源・高橋一生に続く“アラフォー人気俳優”となる理由志尊淳、『トドメの接吻』『女子的生活』で証明した“実力派若手俳優”の力量『BG』俳優・木村拓哉が、中年男性の“弱さ”を演じられないいくつかの理由斎藤工『MASKMEN』で考える、山田孝之らイケメン俳優が抱える“痛さ”の使い方『陸王』『トドメの接吻』山崎賢人、“漫画原作モノイメージ”を払拭する2つの芝居