インタビュー

りゅうちぇるは「夫婦間の育児分担問題」の活路となる? ぺことの子育てが社会に与える影響

2018/08/19 16:00

でも、“スーパーパパ”になりすぎないでほしい

――まさに世代・性別を超えて応援したくなる存在ですね。

藤田 それはその通りなのですが、ぜひりゅうちぇるにも気をつけてもらいたいことがあります。それはりゅうちぇるが、“スーパーパパ”になってしまっているということです。りゅうちぇるは「一家の大黒柱として稼ぐ」という従来考えられている男性の役割も果たし、さらには、ぺこも労わり、家事・育児にも尽力しています。全ての役割を常に全力投球でこなしていては、りゅうちぇる自身もどこかで疲れてしまうかもしれません。時期によっては、どこかでぺこにバトンタッチをして、ペースダウンをすることも必要だと思います。できない部分もダメな部分ももっと見せてもいいかなと。

 りゅうちぇるが仕事も育児も頑張る姿は、育児世代の母親たちからは“憧れ”として称賛を受けるかもしれませんが、これから父親になる男性や現在父親である男性に対しては「そんなの無理」「大変そう」と逆にプレッシャーを与えてしまうかもしれません。スーパーパパであり続ける必要はもちろんありません。新しいパパ&ママ世代のロールモデルとして、ぜひりゅうちぇるには頑張りすぎず、子育てを楽しんでいってほしいですね。

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 世代・性別を超えて活躍をし、メッセージを発信し続けていくぺこ&りゅうちぇる。従来の「父親らしさ」「母親らしさ」にとらわれず、「自分たちらしさ」を追求しながら子育てをしていく姿が、今後の社会に与える影響は大きいと言えるかもしれない。
(取材・文=大野英子)


最終更新:2018/08/19 16:00
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