岡村隆史、結婚できない男たちの会「アローン会」騒動に見る“侮蔑されるオジサン”の一面
それに対し、岡村は芸歴こそ長いが、写真週刊誌に熱愛を報じられることはほとんどなく、女友達程度の女性の影も感じさせない。『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、「女性の元カレが気になってしまう」と発言し、ケンドーコバヤシに「誰だって過去はあるんですよ」と反論されていたが、女性と接する機会がない人ほど、女性を“神聖視しすぎ”とも“憎んでいる”とも言える歪んだ女性観で相手を探し、ますます女性と縁遠くなるスパイラルにはまっている。岡村は、“陰の独身”と言えるだろう。
陰と陽の独身だけでは淋しいと思ったのか、イケメンの徳井、芥川賞作家の又吉も加入し、会は一気に華やいだ。女性ウケする2人の加入で、世間の注目も一気に集まったが、入会早々、徳井がチャランポ・ランタンのボーカル・ももとの自宅デートを「女性セブン」にスクープされたのだ。
岡村いわく、ラジオの生番組で共演した際、徳井は「婚活がんばらなあきませんよね」とフリーを強調していたものの、その2日後に写真を撮られた計算になり、「騙された」「事後報告が許せない」と激昂。岡村の「脱退しろ」の言葉を受けて、徳井は責任を取ってアローン会を退会した。
その後、アローン会は徳井も交えて会則について話し合い、「脱会するのは、結婚の時(彼女がいても、脱会しないでいい)」と新ルールが設けられたそうだ。「独身のオトコたちが傷を舐めあう会」とアローン会が言われることについて、岡村は「前向きなお食事会です」と強調、有意義な会合かつ円満であることを強調した。
一方の徳井は、『キョートリアル!コンニチ的チュートリアル』(京都放送)で、「事後報告に怒る人」というボケを披露したが、これは暗に岡村はめんどうくさいとあてこすったのではないか。
なぜ徳井がチャランポ・ランタンのももとの関係を隠して「婚活がんばらなあきませんよね」と言ったのか。さらには、なぜ話を蒸し返すようにして、先輩をあてこすったか。その背景には、徳井が岡村に“合わせてやった”ことに、岡村自身が気づいていない点が関係しているのではないだろうか。
縦社会の芸人の世界で、先輩に向かって「ボクは、結婚はしていませんが、オンナはたくさんいます、ハンサムなので」とは言いにくい。そのため、「ボクもそうです、一緒です」「結婚、難しいですよね」という具合に話を合わせていたら、岡村が真に受けてしまった。徳井としては、付き合いで入った会なのに、やいやい言われて心外だと感じている……これは、100%私の推測だが、言えることが1つ。
後輩に気を使わせていることに気づかなかったり、気遣いを真に受けたら、“侮蔑の対象としてのオジサン”になったということ。
芸達者な4人なので、今後もアローン会ネタはちょいちょい登場するだろうが、又吉の彼女が発覚したら、一波乱ありそうな気もする。事後報告だけはしないように気を付けてほしいものだ。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
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