みやぞんが日テレに殺される!? スーパー酷暑の東京を走らせる『24時間テレビ』に疑問
ANZEN漫才・みやぞんに命の危険が迫っている。それは、何も大げさな話ではない。
7月23日、埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41.1度を記録した。これまで1位だった高知県四万十市の41.0度(2013年8月12日)を、約5年ぶりに更新したのだ。さらに東京・青梅では40.8度を記録。東京都内では観測史上初めての40度超えとなった。
これらの異常事態を受けて気象庁が異例の会見を開き、その席上で竹川元章予報官が、連日続く高温について「命の危険がある温度といっていい。一つの災害という認識があります」と言及したのだ。
そこで懸念されるのが、みやぞんによる今年の『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)チャリティマラソンだ。それも今回はマラソンだけではない。Swim(水泳)、Bike(自転車)、Run(長距離走)からなる、『24時間』史上初のトライアスロンである。
「今のところ『24時間テレビ』の運営側は、日本武道館にゴールすること以外、スタート時間や各競技の距離、コースは未定のまま、詳細を明かしていません」(芸能ライター)
この灼熱地獄では、昼間だけではなく夜間も運動は危険といえる。日中にビルやアスファルトが熱を蓄えるため、都内の屋外は深夜でも27~30度はあるとみられるのだ。それでも、これまで以上に小まめに休みを取りさえすれば、なんとかチャレンジをクリアできる可能性はあるのだろうか?
「休憩の取り方も注意が必要で、たとえば涼しい場所から暑い場所にいきなり出ると、熱の放散を行うため皮膚の血管が開いて血圧が下がり、脳への血流が減少し、ふらつきや失神につながる。逆に、暑い場所から涼しい場所にいきなり出ると、今度は血管が縮まり心臓に負担がかかります」(専門家)
ちびっこにも大人気のみやぞん。おそらく、子どもたちは、この殺人的猛暑の中を走るみやぞんを見て不思議に思うだろう。「なんで、みやぞんは、こんな暑い中を走らなくちゃいけないの?」。さらに『24時間テレビ』を知らない訪日外国人も「クレージー」と呆れるだろう。
そんな、みやぞんの、まさに「命を賭けた挑戦」を、クーラーの効いた日本武道館で「がんばれ!」と声援を送り、「サライ」を歌うタレントたち。番組の企画とはいえ、社会的道義にもとる、鬼畜の所業としか言いようがない。
岐阜県多治見市で40.7度を観測した今月18日以降、23日までに全国で熱中症とみられる症状で亡くなったのは、少なくとも30都府県で94人に上っている。そんな死者を出す危険性もはらんでいるチャリティ番組に、いったい何の意義があるのだろうか。
(村上春虎)