コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

ベッキーの「新しい私」アピールに見る、それでも「いい子と思われたい」メンタリティ

2018/05/24 21:00
ベッキー、本当にお元気ですか?

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「ひとり旅は、自分で自分を褒める時間ができて悪くないなって思いました」ベッキー
(「HUFFPOST」インタビュー、5月23日)

 図らずも相手の運気を吸いとる、さげマンやさげチンというのは実在するのではないか。

 例えば、女優の斉藤由貴。医師との不倫でお騒がせしたことは記憶に新しいが、斉藤はNHK大河ドラマ『西郷どん』こそ降板したものの、ブルーリボン賞助演女優賞に輝き、女優のオファーも順調に戻ってきている。『1周回って知らない話』(日本テレビ系)には、娘と共に出演し、家庭が順調なことを印象付けた。

 しかし、一方の医師はというと、ネットで身元捜しをされ、パンツをかぶった写真が流出した上に、現在は離婚調停中だという。女優として肥えていく斉藤とは反対に、踏んだり蹴ったりな状態である。

 ゲスの極み乙女。のボーカル・川谷絵音も、相手の運を下げるさげチンではないか。ベッキーとの不倫騒動で、ベッキーは活動休止に追い込まれ、また破局後に付き合ったモデル・ほのかりんは、「週刊文春」(文藝春秋社)に未成年飲酒疑惑が報じられて事務所から解雇されてしまう。元カノたちはキャリア面でやせ細っていくのに、本人は一時期活休をしていたものの、最近「週刊女性」(主婦と生活社)にモデル・松本愛との交際を報じられ、1年半ぶりにアルバムを発売するなど、公私共に充実しているようである。

 特に元カノ・ベッキーはどうにかして地上波への復帰をはかっているようだが、なかなかうまくいっていないのが現実と言える。この状態に危機感を持っているのは本人だろう。「HUFFPOST」のインタビューで、ベッキーは「以前の自分とは違う」ことを強調する。

 以前までベッキーは、「仕事が充実していることが、自分の人生の充実だった」と思っていたそうだが、活休を経て、「一番大切なのは、私の心が健康であること」であり、「仕事の充実が全てじゃない」と思い至るようになったと語る。以前掲げていた、例えば「黒い服はNG」といったベッキールールも捨てたという(ちなみになぜ黒がNGかというと、葬式の色だから)。こうしたルールからは、ベッキーの思い込みの激しさが窺えるが、今では、ヘアメイクやスタイリストに「新しいベッキー」を作ってもらっているそうだ。

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