コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき26

元極妻が語る、神戸山口組「山健組」の代替わりと20年間「刑事被告人」だった親分の死

2018/05/20 16:00
大阪高等裁判所(裁判所ウェブサイトより)

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

■ヤクザのマフィア化も心配です

 暑かったり寒かったり、地震があったりで落ち着きませんが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 稼業の世界も何かと落ち着きませんね。

 中でも3年前に発足した神戸山口組の中核組織である「山健組」の代替わりは注目されました。もともとは山口組・田岡一雄三代目の腹心の部下だった山本健一氏がつくった組織で、この5月に五代目体制が発足しています。このことに関連して、神戸山口組からさらに分かれた「任侠山口組」との「三つ巴」の関係の変化や、移籍や引退者の動向が注目されていたのです。

 私のオットの元若い衆の話やネットのウワサによりますと、それほどたくさんの移籍や引退はないみたいですね。それでもメディアは「県警は新人事が抗争の火種になる恐れもあるとみて警戒を強めている」(5月16日付「神戸新聞」)などと、カタギの皆様の不安をあおるのがお得意ですが、まあ今どきドンパチはないですよ。抗争になればトップが逮捕されるからです。ただでさえヤクザ社会への逆風が強い時代に親分不在では、組織が運営できませんからね。実行犯の刑罰も重く、人生の時間ももったいないですし。

 仮に誰かを襲撃するなら、犯人が誰だかわからないようにするでしょう。完全なマフィア化ですね。「きっちり『いい仕事』をして自首する」というかつての日本の侠(おとこ)はもう絶滅です。

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