初体験はインド人、親に内緒で中国人と入籍……刺激を求める「ADHD女子」の恋愛遍歴とは?
読者の中には「自分は発達障害かも」と思いつつ、一歩を踏み出せずない人もいるはず。しかし「悩みや生きづらさを感じているなら、その原因をつきとめるためにも病院に行ったほうがいい」と、ざくろさんは話す。
「通院にはお金がかかるし、そもそもどこの病院に行けばいいのかわからない……など、いろいろなハードルはありますが、まずは『自分が発達障害だと知ること』『それを知ってどうしたいか?』を考えてみるといいかも。いまはネットで調べられるし、自治体の精神保健福祉センターなどでは無料で相談もできるなど便利になってはいますが、病院選びは重要です。本当はADHDなのに統合失調症と誤診されて、全然効かない薬を飲まされ続けたという話もあるので、ADHDのことがわかっているお医者さんのところに行かなきゃダメですよ!」
どうやら、発達障害は、医師側の認知度にもバラつきがある様子。医師選びは慎重に行いたいところだ。また、自身の著書は発達障害の理解を深めるための“福祉の本”として活用してほしいと、ざくろさんは語る。
「この本は、私と同じ発達障害を持つ人や、その家族、あとは学校の先生など、教育に関わる人にも読んでほしいです。発達障害を持つ人は、健常者に比べて心の病も併発しやすく、自殺率も何倍も高いらしく、これは、目に見えない障害が原因で理解を得られず、周囲から浮いて孤独になっているせいだと思います。『発達障害』という言葉そのものはメジャーになってきましたが、まだまだ理解と呼ぶには程遠いと感じています。1人でも多くの人が発達障害を理解できるように、私は漫画を描き続けます」
目に見えないだけに、他人はもちろん、自分自身ですら自覚するまでに時間がかかる発達障害。その入門書として、ざくろさんの著書を手に取ってみてはいかがだろうか。
(真島加代/清談社)
ざく・ざくろ
昭和59年生まれ、滋賀県在住。幼少期から謎の生きづらさを感じていたが、30歳のときにADHDと自閉症スペクトラムということが発覚。自身の半生をつづったインスタグラムが人気。3月に『ウチにはクズがちょうどいい ADHD女子の恋愛変歴』(宝島社)を発売。
・ざくざくろの絵日記