盗撮、GPS、Twitterのアカウント暴露……SNS全盛の今、風俗嬢が「怖いこと」とは?
変わった性癖の持ち主や、思わず可愛いと思ってしまう客との触れ合い、意外な真面目さで信頼感溢れるED店長、ベテランの域に達して得たテクニック――フラットで等身大な“風俗嬢あるある”が大きな共感と笑いを呼び、5月17日には第2弾も刊行されるコミックエッセイ『リアル風俗嬢日記〜彼氏の命令でヘルス始めました』(竹書房)。
風俗業界に足を踏み入れたきっかけとなった「ご主人様」との異質な日々をうかがった前編。後編では、漫画大ヒットにより降りかかった、喜びだけではない“弊害”についてお聞きした。
(前編はこちら:「調教されて風俗入り」は意外と多い? “家畜部屋”で暮らした女性の“リアル”な過去とは)
――入店時は、どんな気持ちでしたか? 不特定多数の男性に裸を見られることなど、抵抗感はありましたか?
Ω子さん(以下、Ω) ご主人様とほかの奴隷との「こいつらもやっているから。な? おまえらやってるんだよな?」「はい」といったやりとりを見せられたあとだったので、風俗嬢になるのは当たり前だと思っていました。実際に、1人目のお客様を相手にしたあとは、「こんなもんなんだ」程度です。「裸を見られて嫌」とか、「好きでもない人と、こういうことをするなんてつらい」という感情はありませんでしたね。そもそも「お金を稼いでご主人様に気に入られよう」という感情だけだったので、“お客様”を見ていなかったんだと思いますが。
――ご主人様との関係を断ち、そうした目的がなくなってからも働き続けていましたが、目的なく働くのはしんどそうです。
Ω 惰性で働いていて、だけどすっぱりと辞めるのも難しかったんですよね。だって、その日勤務すれば、その日のうちにまとまった稼ぎが得られますから。お金が貯まったら辞めようと思っていましたが、店長から講習を受けたあとは劇的に指名が増え、定期的に指名してくれるお客様には愛着が湧き始めました。率直に「今日はうれしかったよ」「気持ちよかったよ」などと言ってくれて、やりがいを感じるようになったんです。そうなると、仕事後の達成感も以前とはまったく違って。指名数やお金で結果がわかりやすく見えるのが、働き続けた動機の1つです。
――仕事の目的や意味を見いだし、プロとして再始動されたんですね。