コラム
【連載】紫帆ママが見た「きょうのクソ客」第4回
「初めてのバー」でこれは最悪! “脱・居酒屋”のウェイ男3人がやらかした”最悪行為”は?
2018/05/11 15:00
(前回はこちら)
どうも、紫帆です。都内の某飲み屋街で小さなバーを経営している私が、夜毎の営業中に目撃したクソ客・変な客・珍事件について、お話させていただきますね。さて、今宵のお客さまは――
「バー初体験」ではしゃぐ男子3人が犯した悲劇
ある夏の夜。この日が「バー飲みデビュー」という若者3人組が来店しました。「これまで仲間内で居酒屋チェーンでしか飲んだことがない」という、大学生と思しき20代前半の草食男子たちは、フルーティーなカクテルをはしゃいだ様子で飲んでいました。
1時間ほどたったところで、若者のうち1人がトイレに立ちました。グループのなかで最も口数が少なく、クールなキャラの彼は20分ほどトイレにこもり、やっと出てきたかと思うと「夜風に当たってきます」と言い残しどこかへ。飲み慣れていない人が調子よくお酒を飲んで、気持ちが悪くなりトイレにこもることはよくある失態。友達が店に残っているなら少し外の空気を吸って酔い覚ましするのも悪くはないでしょう。いくら待っても彼が店に戻ってくることはありませんでしたが、それもまたよくあること。残された2名が彼の分の会計も済ませ、和やかに店を後にしました。
ほどなくして飲みにいらしたのは近所のお店のママさん。久しぶりに顔を突き合わせ、過去の恋愛や人生観などをぽつりぽつりと語らう穏やかな時間を過ごしていました。薄めのウーロンハイを傾けながら、しゃべり続ける大人の女ふたり。気が付くと外はすっかり明るくなっていました。そろそろお開きにしようとママさん、帰宅前にトイレに立ったかと思ったら数秒で出てきて、
「ちょっと! ここではトイレ使う気になれないから!」
と小走りで自分の店に戻ってしまいました。