『セックス・アンド・ザ・シティ』のミランダ、ニューヨーク州知事選に立候補するも「不適任」呼ばわり
近年、LGBTQの権利向上を求める存在として称賛されている『セックス・アンド・ザ・シティ』(SATC)のシンシア・ニクソン(51)が、今年行われるニューヨーク州知事選への出馬を正式に表明した。ニューヨーク州初の女性知事&同性愛を公表している知事を目指し、より公平な社会の実現などを公約に掲げ全力で戦うと誓っている。メディアは、「『SATC』の共演者たちからエールが続々届いている」と報道。応援ムードの高まりを伝えているが、ネット上では「悪いけど無理でしょ」「政治経験者ではないし」「有名人だからという基準で、もう選びたくない」など不人気で、現職のアンドリュー・クオモ知事が3期目の当選を果たすとの予想が大半を占めている。
シンシアは、人気ドラマ『SATC』(98〜04)の主要人物の中で、最も影が薄いキャラクターだったとされるミランダ役を演じた。とはいえ、ハーバード大学卒のクールなやり手女性弁護士&サラ演じる主人公の良き相談相手を演じ、「聡明で信頼できる」イメージを持たれるようになった。
私生活では、高校時代のボーイフレンドと15年間交際していた。2人の子どもも出産して事実婚関係にあったが、03年に破局している。ニューヨーク市の公立学校に関する運動を通して、01年に知り合った活動家のクリスティナ・マリノニと04年から交際し、09年に婚約。11年にはクリスティナが2人の子どもを出産し、12年に結婚した。同性愛者であることをオープンにしている女優なのだ。
シンシアは昨年、イギリスの雑誌「Radio Times」のインタビューで、「クリスティナと交際するまで、女性とはキスの経験もなかった」「ごく自然な流れで彼女と恋愛関係になり、配偶者になりたいと強く願って同性婚した」と告白している。もともと「子どもたちのために」と公教育向上を訴える活動を行っていた彼女は、クリスティナと交際を始めてからLGBTQの権利向上や男女平等を働きかける活動も積極的に行うようになった。そして次第に、「ニューヨークがより良い州になるため力を注ぐ、リベラル派の活動家」として認知されるようになっていった。
そんなシンシアが現地時間19日、「ニューヨーク州知事選に立候補する」と、Twitterで高らかに表明したのだ。
彼女は表明ツイートと共に動画を投稿。「ニューヨーク生まれのニューヨーク育ちで、それ以外の街に住んだことがない生粋のニューヨーカー」「ニューヨークの公立校出身で、自分の子どもたちもニューヨークの公立校に通わせている」と自己紹介した上で、「でも今のニューヨークは貧富の差が激しく、子どもたちに平等のチャンスがない。健康保険、刑務所の過剰収容、地下鉄ほか、改善すべきことが山ほどあり、もう政府には頼っていられない。私たちが動かなければならない」と出馬理由を説明した。スピーチ映像も流し、政治家としての経験はないが人権団体から表彰される活動家であり、十分にリーダーシップがあるとアピールした。