ジャニーズ子会社役員、自殺の背景――元関係者語る「土下座」「深夜3時の電話」のパワハラ体質
3月15日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、ジャニーズ事務所子会社役員の“自殺”を報じた。ジャニーズは2016年に表面化した一連のSMAP騒動をきっかけに、昨今ネガティブなイメージを強くしていたが、その実態も同様のようで、元ジャニーズ関係者も「事務所のパワハラ体質」を振り返る。
記事によると、亡くなったのは、モバイル公式サイト「Johnny’s web」などのデジタルコンテンツ事業を担う株式会社アートバンクの代表取締役・伊坪寛氏。今月5日、会社が入居する都内ビルで、首を吊った姿で発見されたという。
「当日は、事務所が新たにジャニーズJr.の公式YouTubeチャンネル開設を発表する日でした。そのタイミングで関係者が命を絶ち、しかもその場所が社内……となると、誰もが“遺恨”を感じてしまうところ。実際、事務所内にはパワハラ体質が存在していましたから」(前出・元関係者)
15年1月発売の「文春」のインタビュー中、メリー喜多川副社長が当時SMAPのチーフマネジャーだった飯島三智氏を呼び出した事件については、世間で「パワハラでしかない」という指摘が飛び交ったものだ。
「やはり、事務所スタッフが最も恐れているのはメリーさん。ただ怒鳴られるから怖いのではなく、一度ヘソを曲げてしまうと、各スタッフが進めている企画を“白紙に戻せ”といわれてしまうんです。『文春』インタビューが出た時期は、特に社内が『メリーさんを怒らせないように仕事をしなければ』といった空気に満ちていましたね。また、こうしたメリーさんの態度が、ほかの社員のパワハラを加速させている面もあったように思います。例えば、上司に部下が大声で罵倒されるのは当たり前、若手スタッフがミスを犯し、他部署に迷惑をかけた際などは、そこの上役に土下座して謝罪する……なんてことまで行われていたんです」(同)
ほかにも、上司から深夜3時に電話がかかってくることが日常的にあり、「出ないと激怒される」(同)など、一般企業では考えられないような話も。
「メリー副社長の娘・藤島ジュリー景子副社長の体制に変わってからは、社風も一変したものの、今回内部関係者の自死が報じられてしまった。伊坪氏の遺書には『仕事に疲れました』とあったそうで、表向きに改善があったとしても、果たしてそれが、どこまで社員たちに反映されているのか……」(同)
いずれにせよ、二度とこうした悲劇が起きないことを祈るばかりだ。