女子就活生は「パンツではなくスカート」に異論の渦! 大学が指導する理由は“女性らしさ”?
3月1日、新卒採用活動が解禁となり、2019年卒業予定の学生の就職活動がスタートして、街中で、真新しいリクルートスーツに身を包んだ大学生をよく目にするようになった。それに伴って、同4日には、NHKで『就活応援TV』という番組が放送されたのだが、ある女子就活生の“リアルな声”が、ネット上で物議を醸している。
「文系3年」と紹介されたその女子就活生は、同番組のインタビューに対して、就活時の“服装”に関して、
「さすがに女性でパンツっていうのは採用とかに響くっていう話をよく耳にするので。(大学の)就職支援課の方からもやっぱスカートでっていう話を聞いたので。やっぱ買わなきゃかぁっていうのが。今まだ(スカートを)一着も持ってないです」
と、胸中を吐露。すると、番組視聴者からは、「女子はスカートじゃないと採用されにくいって、セクハラじゃん」「女は脚を見せろってこと?」「そんなことを指導する大学側はおかしい」「スカートかパンツかで判断する企業なんて、こっちから願い下げ」など、女子の就活における「パンツよりスカート」という通説に、異論が飛び交ったのだ。
「スカートで」と指導される業界は?
果たして、大学側がこういった指導をすることは現実的にあるのだろうか。『就活女子のための 就活迷宮から抜け出すトビラ』(TAC出版)などの著書がある就活キャリアアドバイザー・採用コンサルタントの井上真里氏は、「大学が、“第一印象を良くしよう”という主旨の話の中で、『業界や職種によってはスカートの方が望ましい』といった指導をしている可能性はありますね。実際にそういう話を聞いたことも」という。
それは「企業の男性社員に脚を見せると採用が有利になる」といった意味合いの指導ではなく、「例えば、航空や金融など、いまだに“男性と女性の仕事が明確に分かれる”と考えられている業界、“女性らしさ”みたいなものを期待される業界では『スカートで』といった指導が行われているようです」。
しかし、企業側が採用において、“パンツよりスカート”の女子就活生を優先させるのかについて、井上氏はきっぱりと「ないと思います」という。
「『パンツかスカートか』は、そもそもリクルートスーツを着る前提の議論だと思うんです。しかし最近では、『リクルートスーツで面接に臨む必要はない』という企業も出てきたので、だんだんそういう議論もなくなっていくのではないかなと感じています。それより、自分の魅力が伝わる、かつ、常識の範囲内で、清潔感のある、相手に好感が持たれるよう気を使った服装をしましょうというのが適切だと思いますよ」