カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「GINGER」3月号

「GINGER」小物特集でハイブランド連発も……アラサー女子の“情緒不安定さ”が垣間見えるワケ

2018/02/22 15:05

 ところで“小物力”というワードからして、若干引っかかっていたのですが、今回の特集には、「小物をコントロールする力」「小物の持つ特別な力」と、まるで小物に魔法が宿っているかのような言い回しが散見されるんです。

 「小物収納達人の思考回路」という企画も例に漏れず、登場する“小物収納達人”たちが、「この(収納)コーナーには私の世界観が集約されている」「見えないところまで美しく収納」などと語る語る。自分なりの哲学を持っており、収納とは、小物たちを大切に「休ませ」て「小物力を充電」させることなのだとか。難解!

 しかし次のページでは、“整理収納アドバイザー”が、収納とは「しまった状態の美しさ」よりも「保管のしやすさ」「取り出しやすさ」に重点を置くことが大事だという現実的なアドバイスでばっさり。自分の朝の動線にあった置き場所かどうかを確認したり、また「仕事」「休日」「パーティー」と用途別に分けることを推奨するなど、小物を使いやすくするための収納術をいくつも教えてくれました。

 正直、収納方法なんてその人個人の好みでいいとは思います。しかし、利便性優先と世界観優先という両極端な収納術を同時に見せてしまっては、読者も混乱必至では? それとも、毎号迷走しがちな「GINGER」女子に、“自分で選ぶ”という課題を与えているのでしょうか。

「GINGER」女子の輝ける場所がココにあり!

 最後に見ていくのは「“めぐりグセ”で自分らしくヤセる!」です。今回のダイエット企画では、ダイエット美容家・本島彩帆里さんが、糖質過多や運動不足などの“太りグセ”を改善して、体のめぐりをよくする“めぐりグセ”を提案しています。

 「全部やろうと思わなくてもOK」「自分の“太りグセ”を意識してやめていくこと」から始めましょうとのことで、ダイエットというより、“無理せずヤセやすい体に体質改善すること”を推奨しています。が、それが一番難しいのは自明のこと。「飲み会中も水分を摂り、おつまみは枝豆に」「小麦粉は避ける」「コーヒーは15時まで」「小腹がすいたら茹で卵でしのぐ」「カフェブレイクはハーブティーで」「夕食は消化によいものを就寝3時間前までに」などなど、わかっちゃいるけど実践するのは難しい“めぐりグセ”全23個が挙げられています。

 しかしモニターとして登場した4名の読者は、皆ここに挙げられている“めぐりグセ”のほか、週末にダンス部の活動にいそしんだり、1日1万歩以上を目標にウォーキングしたり、デスクワーク中に70~80℃のお湯をタンブラーに入れて足に挟むという荒技「タンブラー温灸」を日課にしたりとストイックさを見せ、中には2週間でウエスト-2.5センチという結果にコミットした人も!

 根が真面目なのでしょうか、オシャレや恋愛に関しては方向性のズレた努力や極端な思考で迷走しがちな「GINGER」女子ですが、明確な目標のあるダイエットや筋トレでは、まるで水を得た魚のように生き生きと輝いています。ダイエット企画はいつも巻末数ページの扱いではあるものの、いっそのことピンポイントにメイン特集としてみてはどうでしょうか。
(橘まり子)

最終更新:2018/02/22 15:05
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