サイゾーウーマンカルチャーインタビュー“痩せ信仰”ニッポンに変化の兆しは カルチャー インタビュー【後編】 「太ってる人がオシャレを楽しむ」は当たり前に? “痩せ信仰”ニッポンに変化の兆しは 2018/02/26 19:30 インタビュー (左)「ラ・ファーファ」編集長・清水明央氏(右)「ミスターベイブ」編集長・倉科典仁氏 清水 女性の場合、一般的なアパレルメーカーが作るサイズはLより大きいものがほとんどなく、これまでぽっちゃりした女性は「洋服を買いに行く」という基本的な楽しみの選択肢が多くありませんでした。それが最近になって、ようやく選択肢が増えてきて、痩せている子と一緒に買い物に行って、同じように着たい服を選べるようになったという段階。今後、洋服のサイジングはアパレルの一番の問題だと思います。昨年11月に 「ZOZOSUIT」ができて、ミリ単位で採寸ができるようになり、これからは、限られた選択肢の中から洋服を選ぶのではなく、誰もが自分が着たい服を着られるようになるのではないかと思っています。自分の体型に合った洋服を選ぶ環境は大きく変わってくるのではないでしょうか。 ――自分の体型のままでファッションが楽しめるということですね。その変革に、2誌は一役買っている。 倉科 「『ミスターベイブ』は女性の店員さんがいると恥ずかしくて買えない」という読者が少なくありませんでした。もっと堂々とプラスサイズのファッション誌をコンビニや本屋さんで手に取れるようになるといいですね。そして、堂々と情報を得て服を買って、女性に「今日のシャツかわいいね」と褒められたら、それはそれはうれしいことですよ。もちろん同性に褒められてもうれしいですけど、女性からの褒め言葉は、男性にとって魔法の言葉ですから。そうすれば今後もっと市民権が得られるのではないかと思っています。 清水 褒められると自信が出ますよね。 倉科 褒められて自信がつくと、ファッションを楽しむだけでなくもっと外に出かけたくなりますよね。僕らの雑誌はファッション誌ではなくライフスタイル誌だという位置づけ。内向きから外向きになって、そのときに誰とどこへ行くか……というところまで、奥行きのある企画を誌面で展開していきたいと思っています。 清水 ぽっちゃり女性たちが生きやすい時代に……というところまでの力は、雑誌にはないかもしれませんが、プラスサイズ専門の雑誌がなければ、そもそもぽっちゃりした子はファッションを楽しむという入口まで来られなかった。情報を発信していくことで「何にすがっていきていけばいいのか」と悩んでいる方が、ぽちゃティブライフへ向かうための架け橋になっていきたい。それが「ラ・ファーファ」の役割だと思っています。 公式サイト 「la farfa WEB」 「Mr.Babeウェブマガジン」 前のページ123 最終更新:2018/02/26 19:54 Amazon Mr.Babe Magazine VOL.05 (別冊グッズプレス) 誰もが着たい服を着られるって最高 関連記事 プリクラ誕生20周年! 女子高生の「なりたい自分になる」は、どう実現されてきたのか?「あした、なに着て生きていく?」キャッチコピーが示す、女子の“気分”とファッションの“空気”「服なんてそんなにいらない」若者たち、原宿ストリートファッションは本当に衰退したのか?“この先死ぬまで男に困らない”メイク本人気の裏側! お姉ギャルのモテ事情に“異変”「反オヤジマインドの敗北」――ギャル雑誌の衰退が女子カルチャーに残す課題 次の記事 知られざる「男性器整形」の実態! >