「Domani」、アラフォー141人のスナップ特集で判明した「ららぽーと」な雰囲気
新年あけましておめでとうございます。毎号、媚びない企画が多い「Domani」(小学館)は、今年もその路線で進むようです。新年からなんとも背筋が伸びるような企画がありましたよ。それは、「スタイルある女が『してること』「してないこと』」。スタイルある女として登場しているのは、元「Domani」モデル・五明祐子さんをはじめ、ファッションエディター、スタイリスト、ファッションディレクターと、アパレル業界の有名勢が勢ぞろい。みなさん「してること」「してないこと」はもちろん、自分に「似合うもの」「似合わないもの」もハッキリわかってます。こうした賢者による格言、例えば「“好きな色”と“肌映えする色”なら、迷わず後者を選ぶ」「くすみがちな肌は赤リップで明るく見せる」などは年齢対策的に参考になるんですが、「似合う、似合わないの先にある、自分が目ざす自分でいられるか否か(で選ぶ)」というのは、一体……。「獺祭 磨き その先へ」みたいなことですかね……。
しかし、こうした「スタイルある女」たちは「Domani」やアラフォーが読む「日本のファッション誌」はどう見えているのでしょう。洋服で悩む時代はとっくに終わった彼女たちにしたら、まだ流行やブームを意識して迷走する読者と誌面って、ねえ……。あ、でもスタイルある女が「してないこと」に、「ファッション誌を参考にしない」っていうのはありませんでしたよ!
<トピックス>
◎スタイルある女が「してること」「してないこと」
◎働く女性141人の冬服SNAP「やめた→変えた」おしゃれ
◎犬山紙子の「ピッカピカの! ワーキングマザー一年生」
◎休刊クライシスも考えよう
今月号の企画は、「働くアラフォーに聞いた『安くていいもの』『高いけどいいもの』」「働く女をラクにした!家電&日用品33」など、この半年に見たことあるような企画がズラッと並んでいます。……筆者の記憶違い? 「Domani」ネタ切れ!?
そんな中、犬山紙子さんの連載「ピッカピカの! ワーキングマザー一年生」では、「産後クライシスでは片付かない『夫が嫌い』問題」に言及。産後クライシスの文字が、「Domani」に出てくるのは初めてだと思いますけど、これは今後の布石になりそう。例えば、「犬山さんの連載に大反響があったため急遽、産後クライシスについて語ろう」みたいな展開になる気配を感じます。
それにしても「産後クライシス」、確かに最近よく耳にするようになりました。犬山さん連載の冒頭部分を抜粋しますと……。
「『正直子供を産んでから夫が嫌いになったという人の話をよく聞くのだけど、それは産後クライシスだからで片付くものじゃないことが多い。「子供ができたけど俺はこれまで通り」が通ると勘違いして、妻の犠牲を見て見ぬ振りをして。そりゃ嫌いになって当たり前だよ。いつか妻子に会えなくなる危機感ないのかな』と先日つぶやいたら7,200RT、“いいね”は1.1万、このつぶやきを見た人は100万人弱とかなり拡散されました」
「さらに先日、WEB Domaniの編集長と博報堂キャリジョ研の方とのトークイベントで『WEB Domaniで子供は大好きだけど夫が大嫌いという悩み相談のページのアクセス数がかなり高かった』という話を聞きまして」
と、小島慶子さんを彷彿させる、熱い語りでございます。母強し。ポスト慶子。Twitterで届かなかった人(筆者含む)にも、こうして誌面で届いていますし、「Domani」の公称部数を加えると150万人くらいにはリーチしたのでは? 犬山さん、さすがヤリ手のエッセイストだけあり、金になりそうなネタを見極めるセンスは一流。今後は、聞いたことのない肩書の専門家(産後クライシスカウンセラーとかですかね)との対談、それを書籍化……まで道はできてそうですね!