カルチャー
鈴木涼美さんインタビュー

“おじさん”が世間から疎まれるワケ――鈴木涼美が語る、二極化する男の実態と対処法

2018/01/23 15:00

 まるで占い師かのように「君って意外と○○でしょ?」と、内面まで見抜ける鋭さをアピールしてくるのが、このタイプの特徴。

「“俺だけは、君の本当の魅力をわかってるからね”って感じがイヤらしい。『強がってるけど、繊細だよね』『社交的に見えるけど、実は1人が好きでしょ』とか、お前は占い師か? と(笑)。誰にでも当てはまるような逆張りで、ほかの男とは違うからとドヤ顔。そんな薄っぺらい手法で心開くような女はいませんよね」

 なぜ、おじさんという人物は、こうも世間から疎まれるのか? その理由を、「男性は一般的に、相手が何を求めているのか察するのがヘタだから」と鈴木さんは話します。

「女性はずっと男性に“選ばれる側”だったので、『この人には知性的な面を』『このタイプにはセクシーな魅力を見せるのが効果的!』と、相手の好みや求めているものを察することに長けていますが、男性はいくつになっても“選ぶ側”から抜けきれてない。そのため、察することが苦手で、好感を持ってもらうための努力が見当違いの方向に行ってしまう(笑)。それが、女性からはウザいと捉えられがちなのではないでしょうか。また、おじさんは、『若造とは違う』っていうプライドと、『結局、若さにはかなわない』っていう敗北感の狭間で生きているので、より自信過剰になるか、自信をなくして卑屈になるかの、二極化する傾向にあると思います」

 『おじさんメモリアル』の中で、そうしたおじさんの行動の数々を冷静に観察し、分析した鈴木さん。同書を発表したことに対する周囲のおじさんの反応は、どのようなものだったのでしょうか?

「『こんなやばい男って本当にいるんだね!』って、あくまで他人事ですよ。おじさんってイタい行動を指摘しても、なぜか絶対、自分のことだとは思わないんですよね。自分を顧みないというか。そこもまた、おじさんらしいですけどね」

 そんなおじさんへの対処法は、“笑いのネタ”にして昇華することがポイントなんだという。

「基本の対処法は、ちょっと笑う。こっちが本気で怒っても、おじさんが変わることは絶対ないし、いがみ合うだけで平行線なので。うまくやっていくためには笑いながらも許すみたいな姿勢が必要かも。その代わり、Twitterのネタにするとか、女子会でネタにして笑うとか、そういうガス抜きが大事ですね」

 私たちを苛立たせる、おじさんの行動の数々。日々更新されていくネタ帳だと思えば、少しは優しい気持ちになれる……とはいまいち思えないのだが……。
(ジョージ山田/清談社)

最終更新:2018/01/24 10:05
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