産科病棟でヘロイン売る新米パパ、不法侵入でスナチャの女子……2017年アメリカおバカニュース
7月16日、911緊急通報センターに、切羽詰まった男から電話がかかってきた。フロリダ州フォート・ウィルトン・ビーチ在住の男からで、内容は車上荒らし被害の通報だった。盗まれたのは現金50ドル(約5600円)とコカイン約7グラム。男は「被害届を出したいから、早く警察を呼んでほしい」と主張した。
通報を受けて駆けつけたオカルーサ郡警察の保安官に、男は「自分は薬物売人のデヴィッド・ブラックモン。35歳です」と自己紹介。「早く犯人を探してほしい」とイラつく彼を落ち着かせ、保安官が車内を調べたところ、袋に入ったコカイン、クラック・コカインの塊、クラックを吸引するためのパイプなどが見つかり、デヴィッドはコカイン所持・薬物摂取器具所持の容疑で、その場で逮捕された。
ちなみにデヴィッドは「自分は車両荒らしの被害者なんですよ!?」と納得できず、納得せず暴れたため、逮捕に抵抗した容疑がプラスされることに。なお、彼は「職業・薬物売人」を名乗るだけあり金は持っているらしく、4,000ドル(約45万円)の保釈金を支払い、すぐに釈放された。
■出所目前、刑務官の「もう戻ってくるなよ」にイラッ
8月下旬、コネチカット州ブリッジポートの刑務所で、出所直前に「もう戻ってくるなよ!」と声をかけた刑務官を殴り、そのまま刑務所へ逆戻りになったアホな男がいたと報じられた。
男の名はマーカス・コロン、23歳。昨年12月6日、盗難車に乗り込もうとしたところを警察官に目撃され、御用になっていた。盗難車の中からは盗難品が次々と見つかり、スタンフォードで盗難届の出されていたものだと判明。マーカスは窃盗罪と盗難罪で逮捕・起訴され有罪となり、禁錮9カ月の判決を受けた。
ブリッジポート刑務所に入れられたマーカスは、真面目に刑に服した。その結果、予定通り9カ月で釈放されることになる。8月下旬、釈放手続きを終え、囚人服から私服に着替え、晴れてシャバに出るというその瞬間、刑務所のゲートで刑務官が「もう戻ってくるなよ」と声をかけた。アメリカは、再犯率がとても高い。司法省機関BJSによると、05年に30ヵ所の刑務所から釈放された40万人のうち、68%が3年以内に、77%が5年以内に再び逮捕されているという。とにかく刑務所に舞い戻ってくる輩が多すぎるため、刑務官は釈放される者たちに「もう戻ってくるな」と活を入れることがあるのだ。
しかし、気分良くシャバに出ようとしていたマーカスは、この言葉にムカッときてしまう。そのまま進めば刑務所の外だというのに、ぐるりと回れ右して、刑務官を殴ってしまったのだ。
すぐにほかの刑務官に取り押さえられ、催眠スプレーまでかけられ、そのまま刑務所内へと引きずり込まれた。現行犯逮捕された彼は、公務執行妨害、刑務官への暴行、治安紊乱行為で起訴され、さらに長い月日を刑務所で過ごすハメとなった。