『陸王』役所広司演じる主人公の娘・茜が、視聴者人気“サイアク”の理由
11月12日午後9時から第4話が放送される、池井戸潤原作の役所広司主演ドラマ『陸王』(TBS系)。視聴率は初回が14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話が14.0%、第3話が15.0%と好調を維持している。
同ドラマの主人公・宮沢紘一(役所)は、老舗足袋業者「こはぜ屋」の四代目社長として日々奮闘していたが、年々先細る足袋の需要から資金繰りに悩んでいた。そこで新規事業への参入を考え、これまでに培った技術を生かせる“裸足感覚”を追求したランニングシューズ「陸王」の開発に乗り出す。
第3話では、「陸王」開発にあたり、繭で作られた特殊素材「シルクレイ」の使用が可能となったことで、「耐久性を上げる」という課題が一歩前進。さらにはその素材の生みの親・飯山(寺尾聰)が開発チームに加わった。しかし、開発はなかなか思ったように進まない。飯山とその助手を務める宮沢の息子・大地(山崎賢人)は、理想の「シルクレイ」をつくるのに苦戦し、時間だけがひたすら過ぎていく。
社員は遅くまで働いているにもかかわらず、残業代もろくに出せない「こはぜ屋」。宮沢は「陸王」のことを銀行に話し、融資を受けようと試みるが、ランニングシューズ開発の実績がないという理由で断られ、さらに財政は厳しくなっていく。すると宮沢は、以前「こはぜ屋」の融資担当だった坂本(風間俊介)から聞いた脅しのテクニックを披露。自分の定期預金を解約すると銀行に迫ったのだった。
「意地悪な銀行員が狼狽する姿に、スカッとする視聴者は多かったようで、視聴率は初の15%台に。しかしその一方で、宮沢家に対するツッコミがネット上に吹き荒れました。宮沢家の長女で高校3年生の茜(上白石萌音)が、就活で苦戦している大地を見て、『大学に行くよりも海外留学の道に進みたい』と言い出したのです。これにイラッときた視聴者は多かったようで、『何この子、家の事情を何にもわかってないのね』『空気読めよ、娘』『留学する金があるなら、残業代払えや、ってなるわ』『留学すれば就職できると思うなよ』といったブーイングの声が続出しました」(芸能ライター)
第4話で「こはぜ屋」は、ついにソールの素材として最適な硬さのシルクレイを作ることに成功し、完成までの道はまだ長いが居酒屋で祝杯をあげることになった。そして後日、宮沢は、リハビリ中の実業団ランナー・茂木(竹内涼真)の足型を取らせてもらうべく、ダイワ食品陸上競技部を訪ねる。
しかし茂木は同時に、労務課から呼び出され、陸上を引退して社業に専念してはどうかという提案を受けていた。「年齢的にも方向転換するには良いタイミング」「これから社員としてキャリアを積み上げていける」とアドバイスされるのだったが……。
「『こはぜ屋』がどん底の状態からドラマがスタートしたためか、ここまで『陸王』開発は順調に進んでいるものの、まだ物語は折り返し地点にも達していない状況。視聴者からは『ここから苦境が訪れるのか』と不安がる声も上がっていて、第4話では、再び『こはぜ屋』が大ピンチに陥ってしまうかもしれませんね」(同)
果たして茂木はどのような選択を下すのか。次回も見逃せそうにない。