「朝ドラ」バブル終了!? ディーン、土屋太鳳に吉岡里帆ら“爆死”ドラマ&映画連発
ディーン・フジオカ、武井咲W主演のドラマ『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)の2話目が5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、税割れの大爆死だ。2015年から新設された日曜ドラマの中では『レンタル救世主』(2016)の6話で記録した5.6%に次ぐ低視聴率である。
「この枠は、次世代のメインターゲットとなり得るティーンを中心とした若者に、日テレの視聴習慣を付けてもらうために設けられたドラマ枠なんです。そのため、総合的な視聴率よりも、そういった層に見てもらえれば、一定の成功とみる特殊な時間帯。ただ、ディーン・フジオカに加え、妊娠・結婚報道で話題を集めた武井咲とのタッグで6%すら届かないというのは予想外では」(日テレ関係者)
ディーンといえば、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』に明治の実業家・五代友厚(才助)として出演するや、世の女性から「五代様」と呼ばれ、熱狂的な人気を博した俳優だ。早くも賞味期限が切れてしまったのだろうか。
「業界でも出たてのときは、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)などで特集が組まれるなど、各トーク番組もオファーしていたのですが、結局、名前のインパクトとその出自だけで食いついてしまった印象があります。またディーン側も、もったいつけて各番組への露出を控えているうちに、賞味期限も自ずと切れていました」(同)
そんな「朝ドラ」出身者の凋落が激しいというのは、さる関係者だ。
「前クールの日曜劇場『ごめん、愛してる』(TBS系)にはTOKIO・長瀬智也の相手役として『あさが来た』でブレークした吉岡里帆を当て込みましたが、小劇場の役者のような大根演技で、一様に関係者は失望していました。また、このドラマの演出には、『新参者』や『逃げるは恥だが役に立つ』をヒットに導いた1人、TBSのエースディレクター・石井康晴を投入したのですが、さっばりでしたね」(在京テレビスタッフ)
それだけではない。沢村一樹、和久井映見、三宅裕司、やついいちろうなど朝ドラ『ひよっこ』の脇役オールスターズがこぞって出演し、脚本家も同じ顔ぶれで揃えたテレビ東京のドラマも芳しくない。それが、岡田惠和脚本の『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』だ。
金曜夜8時で初回、2話とも4.4%。脚本家の岡田氏は『ひよっこ』で上げた名声を自ら貶めたいのだろうか。彼の筆力と世界観を信じてついてきた『ひよっこ』キャストはどう思っているのだろう。
こうした、朝ドラから民放ドラマへ流れる動きは、いつから起きているのだろうか?
「各民放ドラマが朝ドラのキャストをこぞって出すようになったのは、13年度上半期の『あまちゃん』から顕著になりました。14年、嵐・二宮和也主演の『弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(日本テレビ系)には『あまちゃん』から有村架純、福士蒼汰、薬師丸ひろ子、荒川良々が出演。また同じ14年、渡部篤郎と佐藤健が親子刑事を務めた『ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~』(フジテレビ系)には同じく『あまちゃん』の吹越満、皆川猿時が出演しています」(同・ライター)
この流れに乗って、13年下半期の『ごちそうさん』からは、『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)に、ヒロインの杏のみならず、前田亜季、中村靖日、松浦雅、山中祟ら出演者を各回のゲストに登場させている。ただその戦略が飽きられ、見透かされているのも事実だ。
だが、この「朝ドラ詣で」からの爆死はテレビ界たけではない。15年上半期の『まれ』でヒロインとなった土屋太鳳を主演に据えた映画『トリガール!』や、16年上半期『べっぴんさん』で好演した芳根京子の映画『心が叫びたがってるんだ。』も爆死が伝えられている。
それでも懲りない「朝ドラ」信仰。民放や映画界の浅はかな戦略はいつまで続くのであろうか?
(村上春虎)