サイゾーウーマンカルチャーインタビューブラジャーに見るオンナの“おっぱい”意識 カルチャー ワコール・村田美紀さんインタビュー 「小さく見せるブラ」「ノンワイヤー」トレンドに見る、オンナの“おっぱい”への意識 2017/10/20 17:00 インタビュー 「SUHADA」2016年3月デビュー(画像商品:2017年9月発売) 男性に対して「どれだけセクシーに見せるか」「どれだけ胸を盛れるか」が重視されていたブラジャーだが、近年は「女性自身が楽しめるブラジャー」「快適に過ごせるブラジャー」にスポットライトが当たるようになった。ブラジャーのトレンドと“おっぱい”に対する女性の意識はどのように変化してきたのだろうか。1950年代にブラジャーを発売して以来約50年、延べ4万人以上のデータから日本女性のバストと体を研究してきたワコールの広報・村田美紀さんに話を聞いた。 ――現在のブラジャーのトレンドを教えてください。 村田美紀さん(以下、村田) ブラジャーの需要がさまざまな方向に広がっています。業界としては「サードウェーブ・ブラ」(ノンワイヤーでありながらしっかりと支える新・解放系のブラジャー)がはやっていると言われており、弊社でも3D同化フレーム(カップの形を保つハード樹脂をソフト樹脂で挟んだもの)を使用するなど、ノンワイヤーの快適性を重視しながら、バストの造形性を持たせた「SUHADA(スハダ)」や「Date.(デイト)」を販売しています。 旬のキーワードは「ラク」。「ラクにきれいになりたい」という思いは昔からありますが、一方でラクをしたら怠慢、一生懸命に“キレイ”を目指さないと女性らしくないと思われてもいました。それがいまは「私は私」と言える時代になったのではないでしょうか。仕事をしている女性、家庭に入っている女性、みんなが同じ方向を目指すのではなく、それぞれのスタンスに合ったブラジャーをTPOに合わせて使っていただく、使い分けが当たり前になったといえるでしょう。 ――確かに、ラクをしたら“女をあきらめた”なんて言われる時代もありましたね。 村田 そうですね。しかし、今はいかにラクに、いかに時短して効率よく女性を楽しむか。「時短」もキーワードの1つです。購入も毎朝の支度も時短したい。「Date.」はS・M・L・LLのサイズ展開で、忙しい方も選びやすくサッと買えると人気ですし、「SUHADA」は、ベージュを中心と、洋服に響きにくい色展開とデザインで、下着と服の組み合わせをいちいち考えなくてもいいようになっています。 次のページ ブラジャーはどのように変遷していったのか? 123次のページ Amazon ブラパン100 聞きたくても聞けない、下着のホンネ 関連記事 「ジューシィメイク」「ロースキンメイク」トレンドの“顔”が映し出す、女の願望と社会“盛る”科学技術が女子に与えたモノ――スノー大流行の要因は「自撮り=ナルシスト」の打破安室奈美恵、「ファッション」「メイク」「マインド」が女の子たちに与えた価値観「服なんてそんなにいらない」若者たち、原宿ストリートファッションは本当に衰退したのか?「あした、なに着て生きていく?」キャッチコピーが示す、女子の“気分”とファッションの“空気”