「宮崎勤の肉声」は“流失”したものだった!? 警視庁がフジテレビに激怒するワケ
フジテレビ系で10月7日に放送されたドキュメンタリー特番『衝撃スクープSP 30年目の真実~東京・埼玉連続幼女誘拐殺人犯 宮崎勤の肉声~』。平均視聴率11.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、同局にしては健闘し、視聴者からも「フジを見直すほどの出来だった」などと好評価を得ている。ところが、その裏では「思わぬ波紋が広がっている」(テレビ局関係者)ようだ。
「同番組は、1988~89年に世間を震撼させた“東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件”を実録ドラマで描いたもの。事件を知っている世代だけではなく、知らない若い視聴者層からも関心を引き、ネット上では、『当時の恐怖が蘇った』『こんな事件が起きていたなんて、信じられない……』といった書き込み続出しました」(テレビ誌ライター)
中でも反響があったのは、番組で初公開された犯人・宮崎勤元死刑囚の肉声だった。
「本人が取り調べに応じる音声で、動機や自供、偽装工作などについて語る内容でした。肉声を交えたドキュメンタリードラマにはリアリティがあり、不快感を示す視聴者も少なくなかったものの、『フジにしてはしっかりした作りの番組』『フジでこんな良質な実録ドラマが見られるなんて驚き』など、局を評価する声も多数寄せられました」(同)
確かに、近年のフジは低視聴率を連発し、注目を浴びても、「番組内容が炎上した」など、悪いニュースばかり。それだけに、今回の番組は大成功といえるかもしれないが、実はこの肉声データは、取り調べ中の音声が“流出”したもので、警視庁内では番組内容が大問題になっていたという。
「流出させたのは警視庁OBで、退官後すぐに、フジだけでなく、ほかのメディアにも音声を流したそうで、本人もこのことを認めているといいます。録音データの中で放送に乗ったのは、宮崎死刑囚の声のみで、捜査関係者の音声は再現ドラマで差し替えるという“配慮”こそありましたが、それでも警視庁はフジが全てを知った上で放送したとあって、怒り心頭のようです。もちろん、そもそもは“身内の不祥事”ではあるんですけどね」(同)
フジが珍しく大金星を上げたかと思いきや、ミソがついてしまったようだ。