「りぼん」のアイドルだった種村有菜は、なぜ“炎上少女マンガ家”になったのか?
「ただ、そんな余計なことをしなくてもいいのでは……と思うことはあります。種村さんは12年、『桜姫華伝』を最後に、『りぼん』を卒業。ネット上では、同人活動が原因で、『りぼん』を追放されたのではないかといったウワサが広まりましたが、本人はこれを完全否定しています。その後、種村さんは、他誌でも連載を始めたものの、同人誌で、『りぼん編集部のことを描いたのではないか』と思われるオリジナル作品の同人誌を発表し、ネット上で物議を醸すことになりました」(同)
同作は、審査を通過した美しいお嬢様たちが集められた、森の中の大きなお城が舞台。ここでお嬢様たちは、世間から隔離されて優雅な生活を送っているものの、人気投票で最下位になった者は、城を追放される。主人公は、この人気投票でトップをキープし続けるが、ある日そんな自分に疑問を感じて、自らの意志で城を飛び出す――といったストーリーだ。
「まるで、『りぼん』を辞めさせられたのではない、自分から辞めたんだと言いたげなストーリーですよね。ネットで卒業の経緯について臆測が飛び交っていたのが許せなかったのかもしれませんが、これをマンガにする必要はあったのか。実際に、ネット上では、『自分を美化している』などと散々叩かれていました。自ら炎上を起こしにいっているようなものですよ」(同)
種村氏の「りぼん」卒業は、当時読者にも衝撃的な出来事で、「社内でも、“売れっ子作家の種村有菜のいない『りぼん』”を不安がっていた人はいたと思います。ただ、蓋を開けてみれば、発行部数が激減したということはなかった。島田紳助が引退した時、『芸能界が変わるのでは?』と騒がれたものの、特に何も起こらなかったのと、似ているかもしれませんね」(同)。
こうして、炎上少女マンガ家としてのゆるぎない地位を築いた種村氏。それでも、これだけ長年ネットユーザーを魅了しているのは、ある意味才能かもしれない。次に、どんな騒動を起こしてくれるのか、楽しみに待ちたい。