Hey!Say!JUMPへの自虐発言に見る、Kis-My-Ft2が失ってしまった“ギラギラ”と“イタさ”
実は、『Mステ』放送前々日の9月16日、キスマイ・北山宏光と二階堂高嗣が、横浜アリーナで行われたHey!Say!JUMPのコンサートを見学していた。MCに参加した2人は、JUMPメンバーにこんなことを言っていたという。
「たくさん仕事あっていいな」
「分けてください」
「バーターでいいから」
……JUMPにそんなふうに自虐して笑いを取る姿、見たくなかった気がする。
かつて、『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)のMCを担当していたJUMPメンバーに、「俺たちの方が、うまくできる」といったことを言い放ち、Jr.時代にJUMPの東京ドームでのデビューコンサートに参加した自分たちを「客寄せパンダ」と表現したり、そんな強気で、生意気にギラついた姿は、どこにいってしまったのか。キャリアを重ねて、丸くなったり爽やかになったりするのは、とても素敵なことだけど、変えちゃいけない部分はある気がする。今のキスマイは、まさに“そこ”を変えちゃったような空気が漂っており、勝手ながら心配である。
玉森裕太は今年の春ドラマ『リバース』(TBS系)で気弱な教師役を好演、10月からもドラマ『重要参考人探偵』(テレビ朝日系)の主演を務めることになっている。藤ヶ谷太輔も、同じく春ドラマ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(フジテレビ系)で主演・観月ありさのバディ役を務め、好評を博した。CDの売れ行きも安定している。別に、JUMPに自虐するようなことなど、ないような気はするのだが。
もしかしたら「SMAPといつも一緒」という印象が強いことが、今のキスマイのイメージにじわじわと影響しているのかもしれない。芸能ニュースなどで元SMAPメンバーの動向が報じられるとき、キスマイの動向についても触れられることが時折ある。ほかにも、“ブサイク売り”など、数々の自虐ネタの反動も加わっているように感じる。
『Mステ』でのエビキスの共演は、ある意味、原点回帰に見えたが、どうせ原点回帰するなら、“ギラギラのキスマイ”(なんならちょっとイタいぐらい、虚勢張ってる気味でもいい)までいってほしい。そんなキスマイを見てみたい。
(太田サトル)