コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき8

「山口組」抗争勃発、その時、極妻は……? 紙袋で拳銃とお金を届けたことも

2017/09/17 16:00
Photo by Iain Watson from Flickr

 今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

■「任侠山口組」を巡って殺人事件が勃発

 恐れていた事態が起こってしまいました。9月12日、神戸市内で「任侠山口組」の織田絆誠(おだ・よしのり)代表を狙ったヒットマンが、織田代表のボディガードを射殺してしまったのです。

 ご存じの方も多いと思いますが、「任侠山口組」は、この春に神戸山口組から離脱を表明して誕生した新しい組織です。当初は「任俠団体山口組」でしたね。2015年夏に山口組から分裂した神戸山口組は、山口組の中でも最大派閥の山健組を中心に構成されていて、織田代表自身も山健組の副組長と神戸山口組の若頭代行という要職にありました。若頭とは事実上のナンバー2なんですが、自民党でいうと、副総理で麻生派を束ねる麻生太郎さんみたいなイメージでしょうか。

 まだお若くて要職にあった織田代表が神戸山口組を割って出たのは、それなりの理由と覚悟がおありだったのでしょうが、まさに骨肉の争いです。

■たまりにたまった不満が爆発?

 2年前の分裂から大規模抗争のうわさはありましたが、今まで起こっていませんでした。抗争となれば、今は実行犯だけでなくトップにも責任が及びますから、慎重にならざるを得ないのです。みんな慎重だったのに、なぜ今回はトップが狙われる事態になってしまったのでしょうか?

 背景には、やはり暴力団排除があると思います。昨今の暴排で、シノギがない組員たちは本当に困っています。足を洗ったところで「元暴力団員」を雇ってくれるところなんて限られていますし、ヤクザの世界は「去るも地獄、残るも地獄」なんです。

 そんな中ですから、「せめてトップのタマをトって(殺して)男前になろう」と考える若い衆が出てくるだろうといううわさは以前からありました。自分の親分に迷惑がかかるので、自粛してきたのでしょうが、不満がたまって、それも限界というところだと思います。実行犯はまだわかっていませんが、この記事が掲載される頃は逮捕されているかもしれませんね。今後はどうなるでしょうか。

 山健組には「団結・報復・沈黙」という会則があることで知られています。代表が狙われた仁侠山口組は黙っていないでしょう。報復行為があれば「抗争」と認定され、事務所の使用禁止だけでなく、双方のトップの逮捕もあるでしょう。

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