業界人が見た『24時間テレビ』評! 歴代2位のハイスコアも「局内は意外と冷めてた」
平均視聴率18.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、瞬間最高視聴率40.5%で幕を閉じた『24時間テレビ40 ~愛は地球を救う~』(日本テレビ系)。歴代2位の好成績を納める結果となり、関係者も一安心といったところだろう。
「翌朝に視聴率が出た時、周りにいた日テレ局員たちと話していたのが『今どき「24時間テレビ」なんて見るんだ』というものでした。全てを取り仕切った演出グループは興奮したでしょうけど、番組に関わっていない局員たちは視聴者と同じで意外と冷めていた。というより、局内では、お祭り騒ぎに付き合わされるのを嫌がる反対派も一定数います」(日テレ関係者)
局を挙げての一大プロジェクトと思いきや、そのムードに乗り切れないスタッフもいたようだ。しかし、視聴率的には大成功。この成績をどう見ているのか?
「ランナーの当日発表が、良い意味でも悪い意味でも注目を集めましたね。番組開始の午後6時30分から午後9時過ぎまでのPART1は、昨年が18.8%だったのに対し、今年は25.9%と約7%も上昇。翌日、番組終了前のラストロールであるPART10も、昨年は25.8%でしたが、今年は28.4%。今回バラエティー色を強くしたのも、良い結果につながったのかもしれません」(同)
ランナーとして当日走った、ブルゾンちえみはどう評価されているのだろうか?
「陸上経験者だったため、意外と走れた。ただ、ほとんど苦しそうな姿も見せなかったことが番組的に良かったのかどうかですよね。濃いメイクで表情がわからなかったというのもあるでしょうし。ただ、練習期間が1カ月しかない中で、彼女を選ばざるを得なかったというのが本音では」(制作会社スタッフ)
では、「当日発表」という賛否両論を呼んだ試みについては、どう見られているのか?
「諸々事情があったとはいえ、視聴率を取るために“一線を越えてしまった”な、という感じがしています。つまり“禁じ手”です。もし、これに味をしめて来年以降もそのルールを取り入れるようになると、何かと危険です。事前に発表するのが無難では」(放送作家)
最後に、嵐・櫻井翔と、KAT-TUN亀梨和也、NEWS・小山慶一郎という3人MCはどうだっただろうか?
「それぞれ日テレの番組でMCを務めているだけに、ソツなくこなしていましたね。ただ、それぞれ見慣れている3人だけに新鮮味はありませんでした」(前出・放送作家)
いずれにしても視聴率的には大成功だったといえる今回の『24時間テレビ』。ネットの中で流布する言葉の中に「イヤなる見るな」という常とう句があるが、こと『24時間テレビ』に関しては、それでも気になって見てしまう、好き嫌いを超えた1つの風物詩となっているのだろう。来年は一体どんな物議を醸してくれるのだろうか。