コラム
知られざる女子刑務所ライフ18
元女囚が教える「ポン中」の見分け方――半永久的に続く覚醒剤の害
2017/08/13 16:00
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
■「あの人は、まだクスリをやってはる」って、すぐにわかりますよ
最近、周囲におかしい人、いてないですか? ちょっと前ですが、友達の友達から、「最近付き合い始めたカレが、どうもおかしい」という相談を受け、会ってきました。
現れたカレは、めっちゃイケメンで、ITの仕事でけっこう稼いでいるとのこと。うらやましい……と思ったのもつかの間、「めっちゃおかしいやん!」と驚きました。
冷房の効いた喫茶店で、いつまでも汗をかき、ずっと唇をなめています。しかも、何かとリアクションがオーバーで、お冷やの入ったグラスを何度も口に運ぶなど、とにかく落ち着きがありません。これは、かなりの確率で覚醒剤中毒者ですよ。
この時は何も言わずにお開きにして、その日の夜、彼女に電話しました。
「なんか、ヤバいクスリやってるんと違うかなあ」
「やっぱり……。いくら稼ぎがよくても、アカンですよね」
彼女はがっかりしてましたが、「その道のプロ」だった私に言われて、あきらめもついたようでした。