カルチャー
犬山紙子×ハヤカワ五味対談

結婚は夢物語!? 出産で友達は離れる? 犬山紙子×ハヤカワ五味が語る、女のリアル

2017/08/05 15:00

犬山紙子氏

 対談後、犬山氏に出産後の仕事の効率について聞いてみた。著書の中では、「原稿を書くスピードが1.5倍になった」と書かれている。

「それは、私が銭ゲバだからだと思うんですけど(笑)、子どもを預かってもらう時間には、お金が発生するんですよね。お金がこれだけ発生すると思うと、効率よくやらざるを得ない」

 現在は、数日に及ぶ地方出張こそあきらめるものの、仕事量は出産前とそれほど変わらないと言う。

「出産して、なくなった仕事もあるんですけれど、それはただの実力不足。その代わり新しく始まった仕事もありますし、求められる需要も変わっていきますよね」

 また、独身女性が気になる、結婚・出産による“女の友情”の変化については、遊ぶ頻度こそ減ったものの、自宅に招いて遊ぶことが多いので、ほとんど変わらないという。

「友人が未婚、既婚、子持ちは、あまり関係ないですね。私にはゲーム、ファッション、漫画、ゲスな話、仕事などのLINEグループがもともとあって、そこに子どもの話のグループが加わった感じです」

 ただ、恋愛の話がベースの密な付き合いの場合は、「あれ?」となることがあるかもしれないと、犬山氏は語る。結婚によって友人の関心事が変わったことへの寂しさや不安が原因でギクシャクし、マウンティングが発生してしまうことも。

「『女は笑顔で殴りあう:マウンティング女子の実態』(筑摩書房)の本を作る時に、瀧波ユカリ先生と話していて私が思ったのが、マウンティングしてしまう原因が、相手に対して感じる寂しさや不安の時は、愛情を伝えるのが一番だなあ、と。相手の良いところを思い浮かべて、それを伝えて『好きだよ』って言う。それができたら、負の感情のほうにはあまり進まないかと思います」

 また、「もしも、結婚や出産を機に『女の幸せは結婚、出産だから、あんたもそうしな』とか、『いいよね〜あんたは勝ち組だよね〜裏切り者だよね』みたいなことを言われたら、それは呪いなので、付き合い続けるか考えるのもよいと思います。ステージが変わって本性が出たのか、と。付き合う相手、結婚相手もそうですが、友情もメンテナンスが必要だし、ずっと長続きする相手とは長く付き合い、常に一緒にいないほうがいいなと思えば離れる、でいいと思います」とも、ズバリ。

 目の前に子どもがいれば、男と女、モテがどうのこうのよりは、子どもの話が多くなるだろうし、付き合う人が変わっていくのも当然のこと。そこは、時の流れに身を任せるしかないのかもしれない。

 本来、出産はものすごくおめでたいはずなのに、ネット上では、ネガティブな話が蔓延しやすい。犬山氏が「自分の人生がなくなっちゃうのでは――とビビッていたんですが、案外楽しく暮らせております」と語るように、実際のところは、出産後、多くの人が普通に幸せだったりするのかも?

 自慢と事実をしっかりかぎ分け、ポジティブな情報も上手に取り入れながら、自分の人生が楽しくなる選択をしたい。
(上浦未来)

犬山紙子(いぬやま・かみこ)
1981年大阪生まれ。イラストエッセイスト、愛犬家、愛酒家。トホホな生態を持つ美女たちを描いた『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。「週刊SPA!」(扶桑社)や「anan」(マガジンハウス)などで連載中。

ハヤカワ五味(ハヤカワ・ごみ)
1995年東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科4年。アパレルブランドfeast、feast secret、LAVISH GIRL、ダブルチャカの株式会社ウツワ代表取締役。エープラス所属。

最終更新:2017/08/05 15:00
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