サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフムショのコワ~い「イジメ」の話 コラム 知られざる女子刑務所ライフ15 便器に歯ブラシ浸けたり、化粧水ボトルにオシッコ入れたり……ムショのコワ~い「イジメ」の話 2017/07/01 19:00 いじめ知られざる女子刑務所ライフ 歯ブラシを便器に浸けたり、靴下を隠したり 面と向かってやるイジメがいいとは言いませんけど、いない時にやるイジメは陰湿で、さらにイヤでしたね。 たとえば入浴時のイヤガラセですね。お風呂は普通、同房ごとに行くのですが、生理の時は「M浴」といって、最後に入ります。ちなみにMって「メンス」の略らしいです。今どきメンスって言いませんけどね(笑)。で、イジメのターゲットがM浴に行ってる間に、そのコの歯ブラシを便器に浸けたり、化粧水のボトルにオシッコを入れたり、靴下などのモノ(官物)をトイレに流したりしてました。汚いのもイヤだけど、モノをなくすと懲罰ですから、けっこう大変です。 あとは、モノを別の人のバッグに入れて、「モノのやりとりをした!」と「冤罪」をつくり上げる例もありました。ムショでは、たとえいらないモノでも誰かにあげたら懲罰なのです。ひどいもんですが、ターゲットにされたら、ひたすら耐えるしかありません。私も耐えてきました。なので、ムショでイジメを耐え抜いた人は、どこでも通用すると思います。根性が違いますからね。 私は、少年院や刑務所を出てきたコたちの社会復帰を支援する日本財団の「職親プロジェクト」にも参加させていただいています。だからということもありますが、これから社員の募集・採用を考えていらっしゃる企業の方は、「ネンショー(少年刑務所)上がり」や「ムショ帰り」はむしろ「根性がある」と思って、採用を考えていただきたいです。ムショの工場は厳しいので、仕事熱心になりますし、懲役で鍛えられたハートと、焼き付けられた職業意識は、シャバの人には絶対に負けへんと思いますよ! 中野瑠美(なかの・るみ) 1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」 前のページ12 最終更新:2017/07/01 19:00 Amazon いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書) 歯磨きが嫌いになりそう…… 関連記事 「福田和子」も被害者? 元女囚が明かす、刑務所で起こったレイプ事件あの「バブルの女帝」を獄中で介護してました――老人ホーム化する刑務所事情角田美代子から三浦和義まで、ムショの自殺はなぜ起こる?元女囚が斬る! ドラマ『女囚セブン』、受刑者が全員美人以上に“ありえへん”こととは?手紙に描かれた彼氏の手形に手のひらを合わせて……元女囚が考える、ムショに足りないものとは? 次の記事 『ふたりのパラダイス』DVDをプレゼント >