カルチャー
[おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち]

風俗嬢を「オナニーの道具」として扱う男は、一生女ひとり満足させられないと思う

2017/06/18 21:00
Photo by Jackie from Flickr

――男が、恋人や友人ではない、風俗嬢にしか見せない姿や感情はどんなものだろうか。セックスをした「他人」だけに見せる、男たちの情けなさ、みっともなさ、滑稽さ、そして優しさをアラフォー風俗嬢がつづります。

 ファッションは黒い革のパンツで、腕にはトゲトゲ痛そうなバングル、ゴツゴツのアクセサリー。パンク? ロック? よくわからないけれど、今時珍しい細身のロン毛で50歳前後のファンキーなおじさん。

 物腰は柔らかいのだけど、命令口調であーしろ、こーしろと言われ、イラっとさせられる。そのくせ、こちらが風呂に入ることを要望すると拒否。ソープランド=お風呂屋さんなのに。なんのため、ベッドに併設してお風呂があるんだ。風呂屋に来て風呂拒否とか、銭湯に来て体も洗わずに帰るのか? っていうくらい、おかしいから。それなのに、いきなり「乳首舐めて」。頭にきたし、洗ってない体は舐められないので、「そのままの乳首はしょっぱそうだから、お風呂に入ってからね~」と笑顔で無理やり引っ張っていって、やっとシャワー。

 あれやれ、これやれ、と命令系でガツガツした男は、ほんとマナーの悪い地雷客が多い。会話のキャッチボールもなく命令ばっかりで、こちらの言うことは聞かないから、私はロボットかと思うほど虚しい気持ちにさせられる。こちらの手順やペースは一切無視。一切攻めさせてくれない。ひたすら命令される。

「右の乳首舐めて」「左の乳首も」「お尻の穴も舐めて」「こっちの耳も」

 命令以外の言葉は一切発しない。耳も舐めろと要求するなら、事前に洗わせてほしかった。体は一通り洗っても、普通耳までは洗わない。洗ってない耳とかなんとも言えない、苦くてしょっぱくて激マズだ。「全て舐めろ」と指図され舐めると、相手はあああぁんと骨抜きにされたように力が抜ける。いや、舐めるのが仕事だし性感帯を攻めて差し上げるのは当然のことなんだけど。普段は攻める方も結構楽しんでやっているんだけど、こういうのはなんか違うんだよな。

 攻めていて、まったく楽しくない。

 指図されながらするプレイは、まったくもってつまらない。そして終いにはゴムをはめたままご自分の手でシコっている。その間、私への命令はひたすら「耳を舐めろ」。私に耳を舐めさせ、そのまま自分で激しく手を動かしオナニー射精。別にいいんだよ。傷つけられたり、ガシガシの手マンでまんこが負傷したわけじゃない。私は動くダッチワイフかと思うほど、都合のいい人形。生身の女性をなんだと思っているのか? 

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