ジャニーズ事務所だからと「黙らない」――FC規約改定につながった消費者団体・Cネット東海の力
Cネット東海の活動により、JFCの規約改定という結果に結びついたが、これについて伊藤氏は「ネットでも広がって騒がれたことから、ジャニーズ側も対応しようという動きになったのだろう」と話す。ネットを中心としたジャニーズファンの反響はすさまじかったそうで、「応援や感謝のはがき、手紙が届いた。(Cネット東海への)寄付金や入会申し込みもあり、本当に励みになった」という。
応援のお便りは、2カ月でメール104件、はがき・手紙47通になるとのことで、寄せられた声の中には「文句をいうとブラックリストに載ってしまうのではないか。そういうふうに怖かったので声を上げられなかった」「当たり前のことだと思い込んでしまっていた」「ファンにもタレントにも優しい企業になってほしい。ずっと応援してきたから、いい企業に変わってほしい」といった内容があったそうだ。
また、Cネット東海のジャニーズ事務所への活動が知られたことにより、演歌歌手のファンクラブ活動内容やプロ野球といったエンターテインメント業界全般に関する情報も集まってきているといい、「ジャニーズを相手にしたことで『Cネット東海は怖いものなし』ともいわれるが、ジャニーズだから、芸能事務所だから、というフィルターはない。他企業と同等に活動を行っていくだけです」と語った。なお、JFCやヤングコミュニケーションのほかにも「ジャニーズに関連した情報が非常に多く寄せられた。まだ検討中なのでどんな内容か言えないが、申し入れ等の動きがあればHPで公開していく」とのことだ。
講演の最後に、伊藤氏は「『これおかしいな?』と思うこと、消費者一人ひとりが声を上げれば、消費者の意識がかわる、企業の意識も変わる、社会も変わっていく。そのきっかけとなればいいと思う。適格消費者団体は全国に16団体あるので、おかしいと思ったら、情報を入れていただきたい」と語った。
JFCに続き、ヤングコミュニケーションがどのような対応を見せるのか、今後の動向にも注目が必要だ。