「Domani」35歳の婚活はデニムでOK!? 1シーズンで出会いから結婚のトンデモ企画
■賃貸の読者はどうしたら?
突然きました待望の住まい特集、「『おしゃれな人の暮らす部屋』に共通するもの」。「Domani」によりますと、リノベーション物件、黒のインテリア、余分な椅子の3点が、おしゃれ部屋の共通事項なんだとか。紹介されてる5軒中4軒がリノベーション住宅(つまり持ち家)という点が、はなっから読者を置いてきぼりにしてる感がありつつ、兎にも角にも、お住いの方々のコメントが天上人のように素敵で、なにも耳に入ってこないんですよ。「休日は海岸まで散歩」や「好きなものに囲まれた家はいちばん休まる場所」など、「素敵な人は素敵な暮らしをしている」という空気が誌面にむせかえっています。
ここ最近、「Domani」では、「毎日忙しく仕事するワーキングウーマンたち」のために、「時短の女王ファンデーションはこれだ!(4月号)」「平日は“考えない晩ごはん”(5月号)」など、毎号毎号「時短」についてのアドバイス企画がありますが、「おしゃれな人の暮らす部屋」には、平日でさえ、穏やかな時間が流れていそうです。「キッチンに立つと、テラス越しに逗子海岸や山が見え、台所仕事も心地よくこなせるそう」とか、「お風呂好きで朝晩入浴する滝沢さん」って書いてあるし! 晩ですら時間がなくて入らない読者にケンカ売ってるのかって話ですよ!
なんだか「Domani」のいう「素敵な部屋」って、住んでいる人はもちろん確かにいるのだけれども、なんだか遠いトコロの誰かのお話のようです。それよりも、新「Domaniメイツ」の部屋の方がよほどグッとくると思うんですよ。素敵になりたいとあがいてる読者のためを思うのであれば、こんな突拍子もなく素敵レベルの高い人を出すのはいただけないです。
巻末にある「Domani読者の皆さんへ」の編集長からのメッセージにも、「たまに『掲載商品が高すぎる』と苦情を言われる(すいません)」なーんて書いてあったけど、きっとこういう少しズレたところがダメなのかもしれませんね。読者の生活の「先」にあるものじゃなくて、先に“ないもの”を見せようとしてくるのはなぜ!? 「読者モニター会」で、この意見もぶつけてみてほしいものです!
(白熊春)