コラム
【連載】知られざる女子刑務所ライフ12

角田美代子から三浦和義まで、ムショの自殺はなぜ起こる?

2017/05/21 15:00

 私も経験者として「死にたくなる人」の気持ちがわからないでもないですが、中には自殺かどうかわからんという人もいてますよね。

 たとえば尼崎事件の角田美代子(2012年、兵庫県警本部の留置場で首つり自殺とされる)はどうでしょうか? 留置場の3人部屋で寝ていて、ほかの2人が気づかないはずはないと思います。だって長袖Tシャツの袖を自分で首に巻いたら、かなり苦しいですよ。でも、2人はまったく気づかず、刑務官が発見した時にはもう遅かったそうです。まあ角田は以前から「死にたい」とか言って、睡眠導入剤がないと眠れなかったそうですけどね。

 あとはアメリカで亡くなった「ロス疑惑」の三浦和義(08年、ロス市警本部の留置場で首つり自殺とされる)も他殺説がありました。ネットで見てみると、暴行の跡もあったというウワサで、自殺か他殺か、その理由も諸説あるようですが、ご遺族や支援者は納得できないでしょうね。生前の三浦を取材していた知り合いのライターさんによると、「とにかく明るくて、自殺するようなタイプではない」そうですしね。

 ちなみに三浦は和歌山カレー事件の林眞須美の支援もしていましたが、その林も、拘置所で釘や針金を飲み込む騒動(00年)を起こしています。これは死ぬつもりではなく、騒動を起こして房を替えてほしいかっただけのようですが。

 中にいるといろいろ不安定になりますから、そういうこともあるかなとは思いますが、刑務官は生きた心地がしなかったでしょうね。いずれにしろ、イヤな事件ばかりです。

 南無阿弥陀仏――。

中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)

最終更新:2017/05/22 20:21
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