場外乱闘!?

都議選の目玉「都民ファースト」の勢いに水を差す、小池知事側近とアントニオ猪木のトラブル

2017/05/14 15:00
koikeyuriko0512b
小池ゆりこオフィシャルサイトより

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 昨年8月の就任から9カ月がたちますが、小池百合子都知事はまだ高い人気を誇っているようです。でも、小池さんが都知事になってからの都政はどうですか? 何かと騒がしいニュースは多いですが、実は具体的に都民に示せる政策はまだ実行していないのです。

■「都民ファースト」ではなく「小池ファースト」? 

 たとえば豊洲新市場の問題ひとつとっても、石原慎太郎元都知事の証人喚問などで時間を稼ぎ、決断を先延ばしにしているだけのように見えます。確かに豊洲新市場は開業しても年間140億円ものランニングコストの赤字が発生するという試算もあり、納税者である都民のみなさんにとっては見過ごせない一面もありますが、今もみなさんの税金で維持費がかかっていることを意識してほしいと思います。

 それに、2017年がもう半分終わりそうなのに、20年東京オリンピック・パラリンピックのことも全然進んでいませんね。5月11日には、小池知事が東京都以外の仮設施設の整備費を都の全額負担とする意向を示したと報じられました。これには安倍首相らが相当な圧力をかけたとの話もありましたが、議会を通さずに、そんな高額の公費支出を決めてしまって大丈夫なんでしょうか? 都議選にも影響が出ると思います。


 これらは小池知事だけの問題ではなくて、任期途中で辞めた舛添要一前知事の責任もかなりあるのですが、石原元知事や森喜朗元首相との対立構図を打ち出す小池知事のパフォーマンスにしか見えません。小池知事の存在感を示す、というもくろみは成功しているように思います。でも、これって「都民ファースト」ではなく、「小池ファースト」になってしまっていますよね。いつまでも「決められない小池さん」のままでは、都民の心も離れて行ってしまうかもしれません。

挑戦 小池百合子伝