サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「婦人公論」に集う「自分が絶対」の猛者 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「婦人公論」5月9日号 IKKO、坂井より子、小池栄子……「婦人公論」の片づけ特集に集う「自分が絶対」の猛者たち 2017/05/04 17:00 女性誌速攻レビュー婦人公論 対照的な二人の妻 さて、続きましては人生をスッキリ片づけた方と、あえて片づけない方、2人の女優の登場。今号の表紙を飾ってる小池栄子の「夫婦の関係が変わってきた」と、朝ドラ『マッサン』(NHK総合)でおなじみ、シャーロット・ケイト・フォックスの「日本で迎えた最大の試練、今はただ前を向いて」です。離婚危機を何度もささやかれながら、それでも別れない小池と、アメリカで働く夫と昨年離婚が成立したシャーロット。どちらも「婦人公論」が大好きな、夫婦の話題が中心となったインタビューです。 縁もゆかりもなかった日本で、朝ドラヒロインを射止めたシャーロット。「来日以来、高くそびえる壁をよじ登るような試練の連続でした。言い換えれば、それはたくさんの新しい挑戦をし、さまざまな経験を積むことができたということ」。言葉、生活習慣、さまざまな高い壁の中でも「至るまでの葛藤も苦しかったし、離婚後のダメージも大きく、本当に心が壊れてしまいそうでした」と、離婚は相当精神的に重かったそう。 「私にとって離婚は、一種の『死』のようなもの。誰よりも大切に思っていた人を失うのですから、その悲しみと苦しみはたとえようもありませんでした」 「当時の私はまさに、スティグマを背負った気がしました。みんなから『離婚するなんてシャーロットが悪い』『シャーロットはダメな人間だ』と思われているのでは、という強迫観念に襲われてしまった」 完全な偏見ですが、アメリカの方々はもっとドライに結婚や離婚を捉えているイメージがあったので、少しビックリ。「離婚」の感覚一つをとっても、もしかしたら彼女は日本とウマが合っていたのかもしれません。 さて、一方の小池。昨年の大みそかに「RIZIN」(総合格闘技トーナメント)で引退した夫の坂田亘。冒頭でその経緯について、「RIZINを統括なさっている高田延彦さんとお会いした際、『坂田にケジメをつけさせてください』とお願いしました」「リング上で晒されるのは彼が人として試されるということだと思ったし、何かを引きずった状態のまま、中途半端に生きてもらいたくはなかった」「案の定、ボコボコにされ、流血試合に。かわいそうというよりは『一発一発の重みを受け取って』という思いのほうが強かったですね」と、もはや格闘家の妻というよりは極妻。覚悟しぃや……。 夫に「ケジメ」つけさせたことで夫婦の関係も変わってきたようで、「数年前『婦人公論』に出させていただいたときは、『昭和タイプの男の人なので』とお話しし、どちらかというと私が尽くすほうでしたが、ちょっと逆になりつつあるというか(笑)」。 ていねい族が片づけ術で「買うって、好きなものを買うということ」と我々を締め上げるように、ふがいない夫に「別れない」という最大で最強の絞め技をカマしている小池。どちらにせよ、「私が絶対」という強い確信、強い自信をもった人間だけが出せる一撃必殺の術です。 (西澤千央) 前のページ12 最終更新:2017/05/04 17:00 Amazon 婦人公論 2017年 5/9 号 [雑誌] 「自分が絶対」な人って、ある意味幸せだよね(孤独だけど) 関連記事 最強の“自分語り”降臨! 「婦人公論」小保方晴子氏の新連載に見る、完璧な自己プロデュースサバサバした人間関係は寂しさしかもたらさない……「婦人公論」で60代作家が漏らす切実な本音「婦人公論」が断捨離から離脱! 捨てない「収納」特集で見えた“ため込んだ人生”との向き合い方「婦人公論」ひとり暮らし特集に響く、「モラハラ夫の呪縛」と「解放後」に苦しむ女たちの悲鳴「婦人公論で」ナベツネが語った「妻の介護」は、仕事に生きた男のナルシズムと自慢のみ! 次の記事 高樹沙耶、支離滅裂すぎる弁明 >