小倉優子、シングルママタレとしての今後に生かすべき“理屈っぽい女”の一面
「女性自身」(光文社)に、小倉が元夫に7000万の慰謝料を請求と報道されたことについて、小倉は同番組で「慰謝料は発生していない」「交わした書類もない」と完全否定、「どうしてそんなことが出るのか不思議」と、記事の出どころが元夫もしくはその周辺であることを疑っているとも取れる発言を付け加えた。芸能人としてのイメージに傷がつくので否定したい気持ちになるのだろうが、「誰がこの話を週刊誌にしたのか」という“証拠”を探すあたり、小倉って結構向こうっ気が強いとういうか、理屈っぽいんじゃないかと思えるのである。
番組スタッフから「結婚生活での思い出は?」と聞かれ、「毎月10日にお花をプレゼントしてもらっていた」「付き合っていた時から8年間」と小倉は答えていた。誕生日や結婚記念日など、1年に一度の記念日すらろくに祝わない男性がいることを考えると、毎月、それも8年間連続で記念日を祝ってくれたことを、「それだけ愛されていた証拠」と解釈しているのかもしれないが、こうして数字で換算するあたり、やっぱり理屈っぽいと思う。
ただ、労力という面で考えると、花は電話1本で注文できるのですごく簡単なのである。元夫が花を直接持って帰っていたのか、宅配で届けられたのかは不明だが、花屋さんに「毎月10日で」と注文すればいいだけのことだし、場合によっては元夫のアシスタントが“業務”として注文もしくは買い物代行していた可能性もある。花を贈る男は不誠実だという意味ではなく、アニバーサリーの演出を、愛の“証拠”と考えることは、あまり意味がないのではないかと思うのだ(妻に毎月花を贈る男は、ほかの女性にも同じことをする可能性がある)。
一家の大黒柱となった小倉が戦うママタレ市場は今や飽和状態といえる。小倉の競合相手であるシングルマザーで考えてみると、炎上必至の新山千春と、元夫の悪口を言わず、笑いも取れるスザンヌが二大巨頭だろう。キャラは椅子取りゲームなので、後発の小倉は不利である。
が、小倉の理屈っぽさや“証拠”を重んじる性格が生きる場所がある。それは受験だ。「女性セブン」(小学館)によると、小倉はハワイ移住を考えているそうだが、日本でも海外でも良い、愛息を名門小学校に入れ、その秘訣を父母にレクチャーする。女手ひとつでよく頑張ったと、世間は褒め称えてくれるはずだ。『小倉優子の子どもが勉強好きになるごはん』なるレシピ本も出版できるかもしれない。小倉がお受験界のカリスマとなる日はそう遠くないように思える。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
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