カルチャー
[おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち]

デブのおばさんが風俗デビュー、ナンバーワン“ヘルス嬢”から売れない風俗嬢への転落記

2017/03/26 19:00

――男が、恋人や友人ではない、風俗嬢にしか見せない姿や感情はどんなものだろうか。セックスをした「他人」だけに見せる、男たちの情けなさ、みっともなさ、滑稽さ、そして優しさをアラフォー風俗嬢がつづります。

諭吉せんべいです

◎右も左も何もわからない新人風俗嬢
 風俗店といっても種類はさまざま。ピンサロやエステ、ヘルスやソープなど。その中でも特にヘルスは専門店の種類が豊富。ロリ系やギャル系、人妻熟女系にデブや巨乳の専門店など多種多様。

 今思えば私が風俗デビューした時は、ぽっちゃりブームのやや後退期だったような気がする。なのでビギナーズラックを利用して、かろうじて少しはブームにあやかることができた。デブ専門店は、普通の若い子が働くヘルス店に比べると稼ぎも割安。3年前で確か、60分コース6,000円位のバックだった。

 お客さんは本当にぽっちゃりが好きな人もいるが、お金がなくて若い子のお店で遊べない人や、安く遊べてまんこがある女なら誰でもいいという、女性にあまりこだわりのない人もよく来ていた。そんな中、デブのおばさんがいきなり風俗に飛び込んで、約5日で40万円近くも稼いだというビギナーズラック。でも、ビギナーズラックで得たナンバーワンから、売れない風俗嬢への転落はあっという間だった。

 ヘルスでは本番行為をしてはいけない。でも、もっと稼ぎたくて自分なりに考えたのが、リピートしてくれた人にだけ本番行為をやるというもの。1回目の指名の時は本番をやらない。「挿れていい?」と聞かれたら、「次にまた指名してくれたらね~」と言う。そんなことばかりしているから、そりゃリピートなんて返ってこない。

 もっと稼ごうとして考えることは、みんな一緒。なぜなら、私が初めて入ったお店は本番を斡旋しているデリヘル店だったからだ。のちにお茶挽き嬢(「お茶を挽く」とは、接客ゼロで収入ゼロ、その日お客さんに付けなかったことの意味。関西では坊主ともいう)になってから本番店だということを知った。みんな1回目の指名から普通に本番をしているお店だった。

 普通の若い子のお店に比べて、デブ専のお店は集客力も弱い。お茶ばかり挽いている子もざらにいた。帰る家もなく、事務所のある待機部屋で寝泊まりをする。稼げなくなったら、スーツケース1つでお店を転々。

 なので、私の勝手な推測だけれど、デブ専のお店の子は寂しさと売れなさからSEXに飢えている子も多かったように思える。暇で待機ばかりの子は、久々に指名が入った時に性欲が爆発する。そしてリピート欲しさにお客さんと本気でSEXをする。

 だから、私がそんなことしていたら売れるわけがない。

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