テレビ業界人が告白、“○○が面倒くさい”芸能人! 「裏では呼び捨て」?
日本には何人の芸能人がいるのだろうか。マスコミ業界人必携の本で、通称「タレメ」と言われる『日本タレント名鑑』(VIPタイムズ社)には、なんと1万1,000名のタレントやアイドル、文化人などが掲載されている。
だが、この本には顔写真を見てもわからない、名前すらわからない無名のタレントが載っていることがある一方、超大物芸能人が載っていなかったりもする。つまり、芸能人が何人いるかは正確にはわかりようもなく、そもそも何をもって芸能人と言うのか、その線引きも難しい。ただ、いずれにしても先に挙げたくらいの人数が、芸能界を支え、もしくは底辺でうごめいている。
そんな中、業界人から面倒がられている芸能人がいる。ただ、仕事面や性格などが理由ではなく、「名前」そのものに対して、手を焼いているのだという。例えば、テレビ番組のテロップなどで、よく間違えがちな名前や、実際カンペで書き間違えてしまうような名前が、それにあたる。
まずは、業界人から挙がった芸能人を入れて、あえて間違った名前表記で文章を作ってみた。あなたは、どこが間違っているかわかるだろうか。
「大人気リアクション芸人・出川哲郎。彼と並び称されるのがダチョウ倶楽部の上島竜平だ。彼らの芸はデビュー以来ほぼ変わらない。出川は鼻ザリガニ、上島は熱々おでん。さて、そんないつまでも変わらない芸人がいるなら、変わらないミュージシャンもいるはず。その代表格がゴールデンボンバーだ。これまで4年連続出場していた『NHK紅白歌合戦』に昨年は惜しくも落選したが、毎年披露する曲が『女々しくて』のみというのは、もはや伝統芸の域に達しているといっていいだろう。そのエア・ギタリストといえば喜屋武豊。この苗字は沖縄の友人から拝借したもので、向こうではメジャーな名字だそうだ。ある特定の地域に多い苗字でいえば、『諸星』。これは静岡県に多いらしい。例えば光GENJIの元メンバー・諸星和巳も静岡県富士宮市出身だ」
……さて、答え合わせに移ろう。まずは「出川哲郎」。正しくは「出川哲朗」だ。
「ここの『朗』を、いつも『郎』にしてしまうんですよ。裏ではいつも『出川』『出川』と呼び捨てにしているので、下の名前まで気が回らず、名前を書くときはつい『哲郎』にしてしまうんです。幸いにも未然に間違いに気づいたときは、『朗らかの方』だと自分に言い聞かせて直しています」(業界関係者)
もう1人、別の関係者からは、上島の名が。「竜平」ではなく正しくは「竜兵」だ。
「『兵』の字がクセモノです。変換候補の優先順位からすると、『竜平』が常に上に来るので、書き間違えることが本当に多くて。台本はもちろん、そのまま『竜平』と出てしまっている番組も見かけます」(制作デスク)
続いては、ゴールデンボンバーのギタリストの苗字は「喜屋武」ではなく、「喜矢武」だ。
「ときどき、喜屋武の名前で出ている記事も見かけます。『きゃん』で大文字変換すると喜屋武になりますから、それは記者が大急ぎで書いた証拠でしょう」(芸能ライター)
最後はもちろん、諸星。「和巳」ではなく「和己」だ。
「読みは“かずみ”なので、巳年(みどし)の『巳』を使いたくなってしまうのですが、正しくは己の方なんですよね。俳優・長谷川博己の『己』を書くときも迷います」(同)
しかし、どちらの字が正しいのかと迷うだけならば、まだいいだろう。思い込んだり、決めつけてしまった場合は致命的だ。
また、ほかにも武田鉄矢の「矢」を「也」、ロンドンブーツ1号2号の田村淳を「敦」と書いてしまうといった声が聞かれた。また「寺尾聰」は、いまだに「聡」なのか「聰」なのかわからないという、業界歴20年のベテランもいた。
テレビ番組のテロップミス程度なら、コンプライアンスがいくら厳しいこのご時世でも、さすがに訴えられたり、社会問題にはならないだろうが、あまりにも多いとなると、小さなことのようで実は視聴者の信用を失うことにつながるということは気に留めておいてほしいものだ。
(後藤港)