精神崩壊の引き金? カニエ・ウェストが、セックス動画をネタに一族からゆすられていた
カニエは今年1月に「Real Friends(真の友達)」という曲をリリースしている。この曲の歌詞に「オレがビッチとファッキングしている映像が入ったラップトップを盗んだ従兄弟がいる/そのニガーに25万ドル払って取り戻したぜ/真の友達……って奴だよな?」という箇所がある。ローレンスは、この「Real Friends」は、実際に起こった従兄弟からの裏切り行為を歌ったものだと説明。リリースされた時期は、ちょうどTwitterでのカニエの奇行が話題になっていた頃でもあり、ローレンスは「カーダシアン一族との生活は現実とかけ離れているもので、カニエは助けを求めたかったに違いない。でも、親族も友人も信頼できない。誰も信頼できず、助けを求めることもできない。身内すら信頼できないという憤りから、過去に受けた仕打ちを歌にしたのだろう」と推測していた。
そして、「カーダシアン一族っていうのは、人間って感じがしない」「カニエは家族第一の環境の中で育った。親族で集まり食事をする、アフリカン・アメリカンのルーツを持つライフスタイルの家族出身なんだ。カーダシアン一族とは正反対なんだよ」「だからカニエには、ほっとできる場所がない」と述べ、カーダシアン一族のせいで精神的に追い込まれていったのだという考えを明かした。また、「(カニエの母親である)伯母のドンダは気高く、威厳があり、女性の力や黒人の力を尊重する信仰深い女性だった」「ドンダが生きていたら、キム・カーダシアンをカニエの交際相手として認めることはなかっただろうね」と断言した。
シングルマザーとして一人息子のカニエを育てた母親のドンダは、シカゴ州立大学の英語学部長を務めた聡明な女性だった。カニエのキャリアのために、一緒にロサンゼルスに移住。息子のマネジメントに専念し、スーパースターへと育て上げた。カニエの名前で、スラム街に住む若者を援助する基金を立ち上げるなど、カニエにとって絶対的に信頼できる存在であり、自慢の母親だった。しかし、07年に腹部脂肪除去と乳房縮小の美容整形手術の際の合併症により亡くなった。
ローレンスが推測するように、カニエはキムとの落ち着かない現実離れした暮らしに疲れ果ててしまったのかもしれない。誰かに助けを求めたくても友人や側近たちは「意味不明のメールを大量に送って来る」と戸惑い、セックス動画をネタにゆする親族も信頼できない。最も彼を理解してくれる母親も、この世にはいない。そもそも母親が死んだのは、自分の仕事が原因。自分がもしこの業界で働いていなかったら、母親は外見を気にして美容整形手術を受けることも、死ぬこともなかった……そういう後悔の気持ちから、精神状態を一気に悪化させた可能性もある。
今年、あまりにもいろいろな騒動が起こり過ぎて愛想を尽かし始めたキムに、「17年は、よりよい夫になる」「子どもたちのためにもがんばる」と誓ったというカニエ。来年は、彼にとってトラブルの少ない年になることを祈らずにはいられない。