『SATC』のスピンオフはサマンサが主役!? キム・キャトラルがTwitterで「幸運を祈って」
大都会ニューヨークのマンハッタンに住む30代の独身女性の仕事や恋愛、ファッションやセックスなどをリアルに描き、世界的に大ヒットしたドラマ『Sex and the City』(以下『SATC』)。主人公はサラ・ジェシカ・パーカー演じるコラムニストのキャリー・ブラッドショーで「高級靴が大好きな恋愛至上主義者」。このキャリーと、「結婚願望が強い純愛主義者」のシャーロット・ヨーク(クリスティン・デイヴィス)、「男性と対等な関係を望む男勝りな女性弁護士」のミランダ・ポップス(シンシア・ニクソン)、「セックスが大好物な自由恋愛主義者でPR会社社長」のサマンサ・ジョーンズ(キム・キャトラル)の、個性も性格もまったく異なる4人の女性たちを中心に物語は展開した。
「有料放送チャンネルだからスポンサーの顔色を気にすることなく、過激な作品を制作する」として知られる米HBO局が、1998~2004年に放送。08年には映画第一弾、10年には第二弾が製作されたが、残念ながら2作目の評価は振るわなかった。主演の4人全員がラジー賞の最低主演女優賞を獲得したこともあり、ファンが期待を寄せていた映画第三弾は立ち消えになってしまった。
12年にはスピンオフドラマとして「平凡な女子高生だったキャリーが『SATC』のオシャレなキャリーになるまでの姿」を描いた、『マンハッタンに恋をして 〜キャリーの日記〜』が制作された。しかし視聴率はイマイチで、2シーズンで打ち切りが決定。ファンは再び『SATC』禁断症状に苦しむようになった。
『マンハッタンに恋をして』が早々に打ち切られてしまったのは、サラが出演オファーを断ったからだとも報じられているが、最近、そのサラが『SATC』映画第三弾について「あり得るかも」と期待を持たせる発言をしており、注目を集めるように。
今年10月、サラは米CBS局の『Sunday Morning』のインタビューも受けたのだが、「『SATC』映画第三弾は、まだまだの段階だけど。でも、誰かがこの企画を握ってる。温めているわ」というニュアンスの発言をし、「可能性はあると思う。絶対にね」「私の想像だけど、彼女たちは過去なんて振り返らず、未来に向かって進んでいくタイプだと思うから。彼女たちの“今”を描くものになるんじゃない? それが一番だと思うし」と、具体的な内容を語ったのだ。
サラの発言で、『SATC』ファンはこれまでにないほど期待で胸を膨らませていたのだが、そんな中、キムがTwitterに『SATC』スピンオフ番組が制作される可能性があることを示唆するツイートを投稿し、ネット上が大騒ぎになっている。
キムのツイートは、生放送のトーク番組『The Wendy Williams Show』を持つ人気司会者ウェンディー・ウィリアムズに宛てたもの。ウェンディーは、同世代のホイットニー・ヒューストンが急死した際に大号泣して「私も10年以上薬物依存だった」と激白したり、過激な動物愛護団体「PETA」の「毛皮?裸でいいわ」キャンペーンで脱いだり、昨年は20kg以上の減量に成功したり、多くの女性から支持を得ている人気庶民派司会者。ゴシップ・ネタを得意としており、番組は「ホット・トピックス」というウェンディーイチオシのゴシップニュースを紹介&解説するコーナーから始まる。
現地時間11日に放送された番組の「ホット・トピックス」で、ウェンディーは「頭が良くって、偉そうに振る舞って、セクシーといえば、『SATC』のサマンサよね。そのサマンサが、新しいショーでテレビにカムバックするかもしれないのよ! 主役で!」と発言。
続けて、「情報によるとね、サマンサ・ジョーンズを演じたキム・キャトラルが、米HBO局とサマンサ役を演じるという話し合いを行ってるんだって。そうよ、広報担当のサマンサよ! もう最高なドラマになること間違いなしよ!」「この番組のミーティングでもね、『ウェンディー、60歳のサマンサ・ジョーンズがマンハッタンの街を駆け回る姿を本当に見たいの? 優雅に若い子たちと遊ぶ姿とか見たいの?』と聞かれたけど、『イエス』って答えた。『イエス』って!」と、後ろのスクリーンに現れた優雅なキムの姿を見て「イエ〜ス!」と強い口調で話す。
「だって今の60歳って、昔の60歳とは全然違うのよ」「わかりやすいように並べて比較するわね」と、94歳の今なお現役として活躍している国民的人気女優のベティ・ホワイトの出世作ドラマ『The Golden Girls』時代の写真を、スクリーンで紹介。『The Golden Girls』は85年~92年にアメリカで放送された、4人の年配女性たちが繰り広げる爆笑コメディ。アメリカ人なら知らない人はいないというほどの人気作だ。
『The Golden Girls』時代のベティは、“お茶目な天然おばあちゃん”キャラだったのだが、ウェンディーはその頃のベティの写真を指しながら、「この頃のベティは63歳。私は52歳なんだけど、この63歳のベティは私のおばあちゃんにそっくりよ。キム・キャトラルは60歳で、ベティはキムのおばあちゃんにも見えちゃうわ」と断言。「別にベティ・ホワイトを侮辱するわけじゃないわ。でも今の60代は違うのよ。時代が変わったのかしら。状況が変わったのかしらね。なにかが変わったのよ、なにが変わったのかわかんないけど。とにかく私は大歓迎だわ」と持論を展開し、「私は絶対にサマンサ・ジョーンズの番組を見るから。HBO、頑張ってスピンオフを実現させてちょうだい!」と呼びかけた。
この情報だが、ガセネタが多いことで知られる人気タブロイド紙「Star」が、「情報筋によると、HBOが、サマンサが主役の『SATC』スピンオフの制作・放送を進めている。60歳のサマンサが若い男たちとセックスしまくるという、いまだかつてなかった過激な作品になるようだ!」と伝えたもの。記事には「サラも出演を検討している」と書かれており、一部のファンは盛り上がったが、ネット上では「ギャラがすごいことになりそうだし、60歳のおばさんが若いイケメンとセックスするなんて……」と、スルーされていた。ウェンディーはそんなネタを果敢にも「ホット・トピックス」に採用したのである。
そんなウェンディーに向けて、キムが12日、「ウェンディー・ウィリアムズ、信じられないほどうれしく光栄に思う。感動したわ」とツイートを投稿。「みんなが笑えるよう、真剣に仕事がんばらなくちゃ。本当に楽しみ。指をクロスしてね……」ともツイートしたのだ。「指をクロスする」というのは、「幸運を祈ってちょうだい!」という意味。びっくりしたファンが「これって本当の話なの?」とツイートしたのだが、この質問に対してもキムは「指をクロスしてね……」とツイート。ネット上は「キムが、スピンオフ制作の話が進んでいることを認めた!」と、大騒ぎになっている。
ウェンディーが言うように、今の60代女性はまだまだ若い。60歳のデボラ=リー・ファーネスは13歳年下のヒュー・ジャックマンと結婚20年目でもラブラブだ。あと2年で60歳になるマドンナも、若くてイケメンな上、ナイスボディーな青年とばかり交際している。カーダシアン三姉妹とジェンナー姉妹の母親、クリス・ジェンナーも61歳になったばかりとは思えないほど若々しくて美しく、25歳も若い恋人を持っている。そんな時代を象徴するのが、「60歳になっても自由恋愛主義者で、20歳、30歳年下の恋人は当たり前!」な「サマンサ・ジョーンズが主人公の『SATC』スピンオフ」だといえるだろう。
「指をクロスして」とファンに呼びかけているキムだが、はたしてファン待望のスピンオフ制作は実現するのか? 2018年は、ドラマの放送開始から20年のメモリアルイヤーなだけに、期待は高まる一方だ。