レズビアンじゃないけど、話題の「レズ風俗」に行きましたレポ
『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(イースト・プレス)という1冊のコミックが話題になっている。うつや摂食障害などを抱えた著者の永田カビさんが、自分と向き合うためにレズビアン風俗に行った、自身の体験を綴っているのだが、この作品に登場する、女性向けのレズビアン風俗とは、大阪・ミナミで営業する「レズっ娘クラブ」の姉妹店「ティアラ」 だ。同書のヒットにより、レズビアン風俗という存在が注目を集め、同店も一気に有名になった。そこで、お店の実体験をレポートするとともに、オーナーへのインタビューを併せて紹介する。
■アニメに出てきそうな美少女と、内装の可愛いラブホテルへ
ピンクを基調とした可愛いラブホテルまだ残暑が続く9月下旬。私は大阪・ミナミのコンビニ前で、レズビアン風俗の女性と待ち合わせしていた。
「はじてまして、ヒカルです。今日はよろしくお願いします!」
待ち合わせに現れた女性は色白で細く、アニメに出てきそうな美少女といった感じだ。印象からはとても想像できないが、こんな子がレズビアンなのか……と驚いた。一応言っておくが、私はノンケ(異性愛者)だ。男性経験は人よりは多い方だと自分でも思うが、女性との経験はない。一生に一度くらい女性との経験があってもいいだろうと思い、今回の取材に至ったのだ。ヒカルさんは、永田カビさんが現在pixiv(ピクシブ) にて連載中の「一人交換日記」にも登場している。
「お若いですね〜、おいくつですか?」
「27です」
「すごくお若く見えますね!」たわいのない会話をしつつ、ホテル街へ向かった。連れられて入ったのは、女子会プランがあるラブホテルだった。なるほど、こういうプランがあるホテルを使うのかと感心していると、「ここのホテルは内装もすごい可愛いから、お客さまとかにも人気がありますよー」と、ヒカルさんが教えてくれた。男性相手の風俗なら、シャワーとベッドのみのレンタルルームでもいいのだろうけど、女性客相手だからこそ、細かな気配りが必要なのだろう。フロントのパネルを見てヒカルさんが、「この部屋が可愛いから、ここにしましょう」と選んでくれたのは、ピンクを基調とした天蓋がついたベッドの部屋だった。部屋に入り、ヒカルさんがお風呂にお湯をためてくれている間に話を聞いてみた。
「ヒカルさんは、どのくらいこのお仕事をされてるんですか?」
「今年で3年目になりますね」
「バイ(バイセクシュアル)とかではなく、レズビアンの方なんですか?」
「はい。女性の方が好きですね」そう言って笑うヒカルさんは、女性の自分から見ても可愛いらしい。守ってあげたくなるようなタイプだ。
「女性に目覚めたのは、何歳くらいからですか? きっかけとかってあるんですかね?」
「きっかけとかは特にないのですが……物心ついた頃から、女の子のほうが好きでした。というより、男の人が苦手で……。レズビアンの方でも、男性っぽい人よりも、女性らしい人が好きです」彼女なら、男性にも絶対モテるから、正直言ってもったいないような気もするが……と思ったが、彼女たちは最初から女性が好きなのだ。話していると、お風呂がたまった音がした。
「じゃあ、お風呂行きましょうか」
ヒカルさんにリードされて、お風呂に向かう。2人で並んで歯を磨いた。私は自分で服を脱ぎ、先に体を洗った。男性にも服を脱がせてもらうことなどないので、なんとなく照れがあったのだ。その後一応、体を洗ってもらったのだが、ものすごいソフトタッチだった。「先に自分で洗っといてよかったな……」なんて考えつつ、一緒にバスタブに浸かる。対面で話していると、ヒカルさんは私の背中のほうへ回り、後ろから抱きついてきた。
「こういうの、お客さまは喜んでくれますね」
ヒカルさんが言う。確かに、これは男性にされてもうれしいだろう。近くで見ると、彼女の体は華奢ですごく細い。私も細いと言われたりはするが、彼女と比べると肌も黒く、まるで中年おやじのように見えてくる。なんか、風俗店に来ているオジサン客の気分だ。
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