世界で最も稼いだ“富豪女優”がきな臭い!? 中国ヴィッキー・チャオに向けられる疑惑の目
◎芸能界から成金界に進出
日本人にも知られるようになったのは、映画『少林サッカー』(香港、2001)がきっかけだろう。特殊メイクでドブスに扮したり、ハゲのヅラをかぶってカンフーの達人(が、サッカーに挑むという内容)を演じるなど、コミカルな作品だったが、素顔の彼女がトンでもない美女だということに驚き、一瞬にしてファンになった男は多い。
女優だけでなく、歌手、モデル、そして監督としても活動しているチャオだが、最近はむしろヤリ手のビジネスウーマンと化している。芸能界で稼いだカネを、バンバン投資に回していったのだ。
成金の例に漏れずワインに傾倒していた彼女は、趣味が高じてフランスのワイナリーを400万ユーロ(約4億5000万円)で購入した。7万平米という広大な敷地で生み出される上質なワインは中国に輸出され、チャオの資産を増やしていく。中国の上級国民の間では、ヨーロッパ産のワイン投資ブームなのだ。小金を持つようになった中間層にバカ売れするのである。
チャオは不動産投資にもセンスを見せたかと思うと、映画産業に自ら投資。香港の映画会社の大株主になった。この会社は上場後、株価が急上昇、30億円近い利益をほんの数日で稼いだこともあった。
◎富豪でヤリチンの夫とは“仮面夫婦”?
一方で私生活では、2010年に突然、女児を出産。「実はこっそり結婚してました」と発表し、世間を驚かせた。
ダンナ(大富豪)はバツイチ子持ちで、しかも相当なヤリチン。女優などを食い散らかした実績を誇る。だがチャオとは、大して付き合ってもいないのに結婚に至っており、「やっぱりデキちゃったから仕方なく、なのね」と、臆測を呼んだ。そんな経緯からか、チャオは義母とも不仲で、しかもダンナには結婚後も浮気疑惑がつきまとう。仲睦まじい様子をたびたびメディアに撮らせているが、仮面夫婦とも囁かれている。
しかし、カネの面では強力なパートナーだ。中国の巨大企業アリババグループの傘下、アリババ・ピクチャーズに、チャオ夫妻は共同で経営する会社を通じて出資。業績を大きく伸ばした同社の株によって、莫大な資産が転がり込んできた。
もともとチャオと同社のオーナーは親友だというからきな臭い話ではあるが、結果として夫婦合わせての株価は74.3億香港ドル、およそ9.6億ドルに達した。ほか諸々の資産を合わせれば「ビリオネア」と呼ばれるにふさわしい、資産額10億ドルを突破。これにより、我らがゲス系経済誌「フォーブス」が注目、「女優か、投資家か?」と特集記事を掲載するにまで至った。
富豪女優の名をほしいままにするチャオだが、スタッフに対する暴言暴行は数知れず、確執のある共演者も多い。これからもさまざまな話題を提供してくれるだろう。
(室橋裕和)