TBSには雨宮が戻ってまいりました

『プレバト!!』『モニタリング』、14%超を記録! TBS絶好調も苦しい「女子アナ」問題

2016/09/12 11:45
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TBS公式サイトより

 TBS系バラエティの勢いが止まらない。9月1日、『プレバト!!』の3時間スペシャルが14.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率を記録。さらに『プレバト!!』の後に放送される『ニンゲン観察バラエティ 「モニタリング」』も、8月25日の放送で14.0%をマークした。

「他曜日も堅調を維持しています。火曜日の『マツコの知らない世界』は8月30日放送回で12.7%を獲りましたし、金曜日の夜に関しては『爆報!THEフライデー』『ぴったんこカンカン』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』という鉄壁の“2ケタ縦ライン”を形成している。低調な月曜日や、視聴率にムラがある水曜日などを安定させ、さらに平日朝を改善させれば、日テレと十分に戦える布陣になるでしょう」(放送作家)


 だが、それでもTBSが躍進できない、ある致命的な理由があるという。

「人気女子アナの存在です。例えばフジテレビにはかつて高島彩、そして加藤綾子という2大エースアナがいた。現在も生野陽子、山崎夕貴アナなどがいる。日本テレビには水ト麻美、久野静香、鈴江奈々、小熊美香らがいます。テレビ朝日には『羽鳥慎一モーニングショー』の宇賀なつみ、『マツコ&有吉の怒り心党』の青山愛、『ミュージックステーション』の弘中綾香ら。しかしTBSの女子アナで思い浮かぶ人は誰かいるでしょうか? かろうじて『ひるおび!』で、MC・恵俊彰の横にいる江藤愛くらいですが、残念ながら局のエースとは言いづらい。枡田絵理奈は10月から『クイズ☆スター名鑑』(旧『クイズ☆タレント名鑑』)に出演しますが、すでにTBSを退社してしまいましたし」(制作会社ディレクター)

 ここに、女子アナ人気と局の視聴率に関する興味深いデータがある。
 
 2001年、フジテレビに高島彩アナウンサーが入社した。03年4月に『めざましテレビ』の司会に就任し、同年、番組開始10年目にして初の同時間帯視聴率1位を記録。そして翌04年、フジは全日、プライム、ゴールデンの「三冠王」を日本テレビから奪還し、11年ぶりに民放トップの座に返り咲いたのだ。だが、高島アナが退職し、フリーアナウンサーになった10年、それまで7年キープしてきたフジの「三冠王」記録は途切れ、2位に転落した。


 つまり、女子アナの活躍が局全体に勢いをもたらすと考えられる。さらに、フジが転落した10年、日本テレビにある女性アナウンサーが入社する。水ト麻美だ。彼女は今までの女性アナウンサー像にはなかった「食いしん坊&ぽっちゃりキャラ」で大ブレークし、すると日テレは翌11年に三冠王をフジから8年ぶりに奪取。12年と13年はプライムとゴールデン帯でテレ朝に負けたものの、14年15年と再び三冠王に返り咲き、独走状態を続けている。

「女子アナはテレビ局のイメージを決める“顔”です。その局がどんなカラーでどんな雰囲気を持っているのか、女子アナで決まるといっても過言ではありません。特に学生やサラリーマン、主婦層まで見る朝の時間帯は最も大事。各局、朝のワイドショーではMCの横に必ず女子アナを配置しています。しかし、TBSは『あさチャン!』でフリーアナの夏目三久、『白熱ライブ ビビット』は真矢ミキを起用。つまり自局の女子アナを使っていないのはTBSだけなんです。それだけTBSにはエースになりうる人材が少ない証拠でもあります」(前出・ディレクター)

 各番組に力がつきつつあるのにいまだに爆発できないTBS。「かつてTBSには小林麻耶、田中みな実という2大ブリッ子アナがいた。彼女たちが辞めていなければ、もう少しTBSも変わっていたのかもしれません」(同)と言われるだけに、視聴率争いの覇権を握るには、やはり、顔となりうるアナウンサーの入社が必要なのかもしれない。
(後藤港)

最終更新:2016/09/12 11:45
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