サイゾーウーマン芸能二世タレント高畑逮捕を取り上げるメディアへの疑問 芸能 石川敏男の芸能デスクレポート 「成人の犯罪は、親に責任があるのか」高畑裕太容疑者逮捕を取り上げるマスコミへの疑問点 2016/09/01 19:00 女優芸能ウラ情報二世タレント 高畑裕太インスタグラムより 宿泊先のホテル従業員を、無理やり部屋に引っ張り込んで強姦し、ケガを負わせたとして、俳優・高畑裕太容疑者(22)が逮捕された。その事件を受け、母親で女優の高畑淳子(61)が謝罪会見を開いたが、その内容は、なんとも疑問が残るものだった。 まず疑問だったのが、「息子さんの芸能界復帰は?」というマスコミの質問だ。淳子は、「してはいけないことだと思います」と答えたが、被害者がいるという事実を考えれば、復帰なんてあってはならないのは当然であり、その質問自体がおかしい。トラウマを抱えた女性がいるのに、何が“復帰”なのか。あるとすれば、芸能界の裏方、テレビに顔が写らない場所だけだろう。 また、淳子の“贖罪”発言も引っかかりを覚えた。今後の仕事について「私が舞台に立ってはいけないのではとおうかがいを立てました。東宝の方が『高畑さんは立たなきゃいけない。1万人の方が切符を買っているんです』と。この状態でお芝居をやるのは自信ないですが、舞台に立って、今年いっぱい地方の方にも舞台をお見せするのが、私の贖罪と思っています」とのこと。この事件にショックを受けているのはわかるが、舞台に立つことが“贖罪”なのだろうか。「犠牲や代償を捧げて罪をあがなうこと」という意味を考えると、言葉を間違えている気がしてしまう。 そして、この会見で最もおかしいと感じたのが、「性欲が強いとか、性的嗜好がおかしいということはあったか?」というテレビキャスターの質問だ。ネット上で「失礼な質問」と大騒ぎになり、キャスターが謝罪する事態となった。性欲が強くとも、一般的ではない性的嗜好があっても、それ自体は犯罪に結びつかない。世の中にはいろいろな性癖を持った人もいるだろうが、その人たち全てが事件を起こしているわけではないのである。だからこそ、このキャスターの質問はかなりの筋違いだと感じた。 テレビでは盛んに、「成人の犯罪は、親に責任があるのか」というアンケートも実施しているが、これも無駄なのではないだろうか。対象は芸能人ではないし、まして「自分の子どもが犯罪者でない人」にアンケートを取っても意味がない。親の責任問題は、当事者になって初めて感じることであり、当然個人差もある。また、被害者の有無でも、アンケートの答えは変わってくるはずだ。こうしたマスコミの取り上げ方には、多くの視聴者も違和感を抱いたのではないだろうか。 石川敏男(いしかわ・としお) 昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、『女性セブン』(小学館)『週刊女性』(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。 最終更新:2016/09/01 19:00 Amazon 『魂萌え![DVD]』 復帰できるなんて誰1人思ってもいない 関連記事 「痴漢を吹聴してた」高畑裕太容疑者の関係者が明かす、過去の“異常行動”と“素顔”NEWS・小山慶一郎、高畑裕太代役は“ジャニーズ自薦”!? 日テレは「大きな借り作った」高畑裕太逮捕で、大ダメージの日テレ……局内で「戦犯は明石家さんま」の声上がるワケ高畑裕太の強姦致傷逮捕に「もったいない」――西川史子女医の発言を憂う理由藤森慎吾、酒井法子の会見に見た、“視聴者”を忘れたリポーターの愚行 次の記事 ゲス川谷に伝えたい一般女性の怖さ >