五輪選手団への貢献よりスキャンダルのイメージ 団長を務めた元アスリートの女性議員とは?
国会議員秘書歴20年の神澤志万と申します。セクハラ、パワハラ当たり前! 映画もテレビドラマもかなわないリアルな国会とその周辺について、現役議員秘書が暴露します。
■オリンピック選手団の団長は橋本聖子参議院議員
日本の選手団が大活躍したリオオリンピックが終了し、選手団が帰国しましたね。次はパラリンピック。こちらも、日本の選手団の活躍に期待ができそうです。
ところで、オリンピック選手団の団長を務めたのは誰かご存じですか? 橋本聖子参議院議員です。日本スケート連盟会長ということで任命されました。橋本議員は、オリンピックに日本最多記録の合計7回(冬季大会4回・夏季大会3回)出場経験のある方です。神澤の世代では、“スピードスケートの女王”のイメージが強いですが、自転車競技でも夏季オリンピックに出場されていましたので、日本自転車競技連盟の会長もされています。
選手団が帰国した際の映像で、橋本議員の右目が真っ赤に充血していました。ものすごいプレッシャーを感じていたのでしょうね。その重圧に負けず、立派に団長を務められたのは、やっぱり一流のアスリートとしての経験があったからだと思います。小池百合子都知事の華やかなイメージとは違い、目立たないからか、あまり取り上げられていませんでしたが、このような女性の国会議員が選手団の活躍に貢献していたことにも注目をしていただきたいです。
■橋本議員にねたみを持つ人間からスキャンダル写真が流出
橋本議員といえば、いまや「自由民主党参議院議員会長」です。要するに自民党の参議院議員たちのトップです。アスリートとしてだけでなく、政治家としても一流になられましたが、いろいろな批判もありましたね。記憶に新しいのは、フィギュアスケート元日本代表の高橋大輔選手とのキス写真の流出でしょうか。2014年のソチオリンピック後の打ち上げの場面で、「週刊文春」(文藝春秋)が同年8月28日号で報道しました。ショッキングな写真を覚えている方も多いのではないでしょうか。
橋本議員は、高橋選手のファンたちをはじめ、世間からバッシングを受けていた時期がありましたが、この写真は橋本議員にねたみを持っていた内部の人間から流出したようですね。当時は、セクハラか、パワハラか、と大きく報道されましたが、特におとがめなしで終わりました。どうして? 男性だったら、きっと何かしらの処分があったのではないかと思われますよね?
確かに、橋本議員は「長老キラー」というニックネームがあるくらい、長老の議員からも気に入られているので、永田町でもJOC(日本オリンピック委員会)の中でもねたんでしまう人がいたんだと思います。
「長老キラー」だから、おとがめがなかったのではないのか、という見方をする人もいますが、実際の現場にいた人たちから話を聞くと、パワハラのような雰囲気ではなく、ごくごく内輪の会だったので、ソチオリンピックの選手団長の重圧から解放され、つい、羽目を外してしまったというか、気が緩んでしまったということだったそうです。そうでなければ、周囲にいる人たちが笑いながら写真を撮っている中で、そのような行為はしないはずですよね。
神澤の予想では、この写真の流出元は男性だと思います。女性が力をつけると、いろいろな抵抗勢力が現れるのですが、その典型的なパターンかもしれません。まあお酒の席とはいえ、ちょっと度が過ぎてしまったのは反省点ですね。
性別の違いを意識することなく仕事をしていける環境を、本当は国会議員が率先して整えていくべきですが、残念ながら永田町が一番遅れているようです。
ちなみに今週の議員会館は、夏休みを取れて元気はつらつとした雰囲気の秘書と、休みがなかったのか、どんよりとして顔色の悪い秘書の、どちらかしかいないように感じます(笑)。