国会議員の地元秘書はお盆も休めない!? 秘書の夏休みの過ごし方
国会議員秘書歴20年の神澤志万と申します。セクハラ、パワハラ当たり前! 映画もテレビドラマもかなわないリアルな国会とその周辺について、現役議員秘書が暴露します。
■地元秘書は、お盆も休めない
暦の上では、もう秋ですが、まだまだ暑い日が続きます。知り合いに会えば、「暑いね~」が挨拶のようになっていませんか?
さて、国民の祝日に関する法律が改正され、今年から「山の日」という祝日が増えました。これから毎年8月11日は、固定された祝日になります。お盆に近い日だということもあり、今年は長めの夏休みをゲットできた方も多いのではないでしょうか。
永田町も、8月1~3日の臨時国会も終わり、内閣改造も無事に終わりました。安倍首相も10日から、今年2度目の夏休みに入ったようです。「首相でさえ夏休みなんだから、選挙続きで疲れた体を癒やしても許されるだろう」ということでしょうか。議員会館の中も、今年はきちんとお盆休みを取れている事務所がほとんどです。とはいえ、これは永田町の秘書の場合です。
この時期は夏祭りなどが多いので、各議員の地元の秘書は、議員と一緒にイベント回りをしなくてはなりません。なので、お盆だからといって、あまり休めるわけではありません。交代で休んだり、9月の臨時国会で議員が永田町に戻ってから休みを取ったりして調整するようです。
地元秘書と永田町の秘書は、たいがい仲が悪いのですが、こういう休みの取り方の違いも、原因の1つかもしれませんね。このあたりの事情は、また別の機会に。
■海外旅行に行く人もいれば、仕事をする人も
永田町の秘書たちの休暇の過ごし方をリサーチしたところ、今年は海外旅行に出かける人も多いようです。
「いつもはアジア圏しか行けないけれど、今回は欧州まで行ってきます!」という方もいました。「慌ただしい日程でしか実家に帰れなかったけれど、今年はゆっくり墓参りしてきます」という方も。
また、お子さんのいる方は、家族サービスに張り切ってました。リオオリンピックをライブで見て、心置きなく徹夜できると喜んでいる秘書も。ゴルフにサーフィン、BBQと、夏らしいことを満喫されるようです。この夏休みを利用して、みなさんリフレッシュしてほしいと思っています。
その一方で、国会議員事務所の中には、本当にブラックな体質のところがいくつかあります。その中の1つの某事務所は1年中、休みは日曜日のみです。このお盆の時期も、議員会館事務所で、秘書さんたちはお仕事されています。節電のために土日と祝日は廊下の電気も消されているので、ひっそりとした廊下に事務所の明かりが漏れている様子を見て、いつも心の中でエールを送っています。
今でこそエアコンは週末も使えますが、2010年に新議員会館が竣工するまで、週末は空調設備が作動せず、真夏でも扇風機のみでした。その事務所に週末に用事があって訪ねたところ、男性秘書が下着のTシャツ姿で汗だくで机に向かっている姿を目撃してしまい、かえって申し訳ない気持ちになってしまったことがありました。
秘書の生活も、ボスである議員次第で決まるので、かわいそうな秘書は本当にかわいそうなんです。神澤もいろいろありましたが、まあ今は恵まれてるかなと(笑)。
さまざまな環境で働く秘書たちの様子を今後もお伝えしていきますので、よろしくお願いします。神澤もやっぱり夏休みは、飛行機で、ちょっと涼める場所へ行く予定です。